蚊帳に穴があいてるし、そもそも、丈が短すぎて床まで届いてない
そして、でかい蜘蛛がいる
ほんとうに、まじで、無理…
いや、ウガンダはとても美しい国なんです。
大自然があり、星空は綺麗で、朝は孔雀がいて、私が大大大嫌いなカエルでさえかわいく見える。そしてパイナップルがめちゃくちゃおいしい。
2回目のビディビディ訪問
「未来ドラフト2019~わたしと難民がつながるアイデア・コンペティション~」で優勝したチーム「チェカチェカ」と一緒に、ウガンダ北部にあるビディビディ難民居住地(以下、ビディビディ)へ行ってきた。
ビディビディを訪れるのは2回目。(1回目は「「死」を知っている子どもたち」参照)
1回目の反省を活かして、フィジカルストレスをなるべく軽減するため
ビディビディから車で30分程のところにある宿泊施設を選んだ。昨年は片道2時間半かけていたので、みんな心身ともに疲れた。
つまりはより文明から離れるので、宿泊施設のクオリティが下がってしまうことは分かっていた。でも、分かっていただけ…虫と闘うメンタルも武器も足りなかった。
日中はチェカチェカも一緒だし、現地のワールド・ビジョンスタッフも、当時駐在していた岡田くんも一緒だし、怖いものはない。
心にできていた「免疫」
日中怖かったことは、1つ。
私の心に、「免疫」ができていたこと。
難民の子どもの心裂かれるような話に、昨年のようなショックを受けていない自分がいた。
お父さんを目の前で射殺されたと話す男の子と、楽しく踊った。
互いのムーブを真似しあって、ゲラゲラ笑って盛り上がった。
17歳で妊娠し未婚の母になる女の子が普段寝ている場所を見せてくれた。
日本のデパートの多機能トイレのほうがよっぽど広い。
そこに妹と2人で寝ている、と。
子どもの父親とは、妊娠して以来ずっと会っていないけど会いに来てくれると信じている。
好き、ではない。友だち、だそう。
学校に行けなくなってしまったのは残念だけど
お母さんが助けてくれるから子育てに不安はない、とのこと。
International Rescue Committee が話してくれたのは
うつ病者、自殺未遂者、自殺者の多さ。そしてその早期発見の難しさ。
ホテルのジムでたまたま会った人は、拷問被害者のケアをする人道支援者だった。
拷問被害者も、多くがうつ病を発症し、自殺してしまうと聞いた。
1回目の訪問は、聞く話すべてがショックで泣いた。
2回目の今回は、心が薄い強力フィルムで覆われていたのだと思う。スマホかよ。
そもそも、ドアの下に2㎝ぐらいの隙間がある時点で、虫との共存は避けられない。
蚊帳に穴があいている理由は、実はドアにある。
そもそも、難民の定義を短期的に暗記するだけの教育の時点で、無関心は避けられない。
難民支援に穴があいている理由は、実は教育にある。(かもしれない)
虫、難民の子どもたち、自分の役割、達成感、無力感、パイナップル。
色々な感情を通って疲れた1週間の最終日、
ウガンダの大自然が、すべてから解放してくれた気がした。
生と死
喜びと苦しみ
笑いと涙
虫とパイナップル
ここがわたしの ANOTHER SKY
ウガンダ
マーケティング第1部 コミュニケーション課
堂道 有香
【関連ページ】
・【グランプリ賞決定!】未来ドラフト2020~オンライン決勝大会~
・「未来ドラフト2019」アイデア実現報告会
・「未来ドラフト2019」グランプリ賞決定!
・「未来ドラフト2018」アイデア実現報告会~アイデアを実現してみて分かったこと~
・「未来ドラフト2018」若者のアイデアで、未来を救う
【堂道スタッフの過去のブログ】
・「未来ドラフト」エピソード0~誕生秘話~
・「限界」って、なんだろう
・「死」を知っている子どもたち
・私の人生を変えた品川マック ~あなたのコーヒーはスモール?レギュラー?~
・ここでは、涙の数だけ、強くなれない
・「生きていれば、また会える」という嘘
この記事を書いた人
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世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
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