【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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ワニの島の話

3月から、外務省の日本のNGOに対する助成金であるNGO連携無償資金協力という助成金での事業を開始した。この助成金を使い、東ティモールのボボナロ県という農村部で、水の確保が難しい村にパイプラインを通して水を引いてくるとともに、トイレを使用する人たちが大変少なく衛生環境が良くない村落で衛生啓発を行うという事業を行っている。自分はその事業のために駐在することになり、東ティモールに来ている。

ティモール・テレコムのワニ印(入口の上)

ティモール・テレコムのワニ印(入口の上)

東ティモールの首都であるディリ市内を歩くと、ワニの木彫りだとか、おもちゃみたいなものを街角で売ろうとしている子どもや(売っているのが子どもなのも複雑な気持ちにさせられるが・・・)、この国の電話会社であるティモール・テレコムのワニのロゴを見かける。ワニがいるのは知っていたが少々ワニにこだわり過ぎの気もする。「なぜだろう?」と思い少し調べてみると、感動的(?)なワニと少年の伝説に行きあたった。

首都ディリの海辺にあったワニに注意の看板

首都ディリの海辺にあったワニに注意の看板

ここには詳しくは書かないが、日本昔話風にすると「ワニの恩返し」で、話を無理やり2行に要約すると、ワニがまだ小さかった頃に助けてくれた少年に恩返しをするためティモール島になって、少年に住むところを与え、少年の末裔が今の東ティモールの人たちになったという話だ。

ティモールの子どもたち

ティモールの子どもたち

そんなワニの島の人たちの生活が良くなり、また自分たちの力で問題に取り組めるようになる、そんな事業ができるように努めていきたいと思う。

この記事を書いた人

三浦 曜バングラデシュ事業担当 プログラム・オフィサー
米国Washington and Lee大学理学部化学科卒業。在学中にケンタッキー州の都市貧困にかかわるNPOでインターンをした事でNPOの働きに興味を持つ。一般企業で勤務後、帰国し2008年9月にワールド・ビジョン・ジャパンに入団、支援事業部緊急人道支援課に配属となる。2009年から2011年までスリランカ駐在、2013年から2015年5月まで東ティモール駐在。2015年8月に退職し、ロンドン大学公衆衛生学・熱帯医学大学院でMSc. Public Health in Developing Countries(途上国における公衆衛生)修士号を取得。2016年10月に再びワールド・ビジョン・ジャパンに入団、支援事業部開発事業第2課での勤務を開始。現在、バングラデシュ事業担当。2018年3月退団。
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