【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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子どもたちが支援者を選ぶ瞬間に立ち会って

こんにちは。Chosen[チョーズン]*を担当している山口です。8/16~18の3日間、カンボジアの子どもたちが自身のチャイルド・スポンサーを選ぶChosenのイベントが行われました。私もこのイベントに参加してきましたのでその様子をお伝えします。

これから選ばれるチャイルド・スポンサーの写真

これから選ばれるチャイルド・スポンサーの写真

*Chosenは、ワールド・ビジョンが実施している継続寄付プログラム「チャイルド・スポンサーシップ」の新しい始め方です。Chosenを通してチャイルド・スポンサーになった方にご自身の写真を送っていただき、支援地域の子どもたちが自分のスポンサーになってほしい一人を「自分の意思で選ぶ」のが特徴です。

このイベントの成功に向け、現地スタッフは総動員で入念に準備してきました。私自身も前日の設営から携わらせていただきましたが、主役である子どもたちにとって有意義なイベントとなるよう準備が進められました。会場レイアウトや掲示物の位置、選ぶ写真の掲出場所など、主役となる子どもの目線で見やすくなっているか。また、子どもたちにとって思い出のイベントになるように、明るい装飾で楽しさを演出できているか。イベントの準備すべてが「子どもたちファースト」という共通の基準で進められました。

イベント会場となったテント

イベント会場となったテント

イベント当日、「何が始まるのだろう・・・」という不安気な様子で到着した子どもたち。しかし、ゲームなどの様々なアクティビティを通して、徐々にリラックスしていき笑顔が見られました。

まだ緊張のほぐれない様子の子どもたち

まだ緊張のほぐれない様子の子どもたち

その後、スタッフから説明を受けて、いよいよチャイルド・スポンサーを選びます。遠く離れた日本に住むチャイルド・スポンサーの写真をひとつひとつ興味深げに見ながらじっくりと選ぶ子どもたちの姿がとても印象的でした。

じっくりチャイルド・スポンサーを選ぶ男の子

じっくりチャイルド・スポンサーを選ぶ男の子

中には、選んだ写真を気に入ったのか、嬉しそうに写真をスタッフに見せてくれたり、選んだ写真を頬にすり寄せたり、ワクワクしながら選んだ様子が伝わってきました。

嬉しそうに選んだ写真をもつ男の子

嬉しそうに選んだ写真をもつ男の子

選んだ後は、チャイルド・スポンサーに宛てた手紙を書きます。外国に住む人へ手紙を書くという経験も子どもたちにとっては初めてのことです。自己紹介や選んだ時の気持ちを、みんな一生懸命に書いていました。この手紙と、選んだ写真を手に持った子どもの写真は、選ばれたチャイルド・スポンサーの皆さまに9月に届けられます。選ぶ・選ばれるという絆によって結ばれた子どもたちとチャイルド・スポンサーの皆さまが、この手紙をきっかけにこれから交流を育んでいかれることを、私も楽しみにしています。

真剣な様子で手紙を書く子どもたち

真剣な様子で手紙を書く子どもたち

今回の出張でカンボジアを訪問し、困難な状況の中で暮らすたくさんの子どもたちと出会いました。その多くは苦しい家計を支えるため、朝早くから夜遅くまで働いていていました。中には学校を辞めざるを得ない子どもたちもいます。そのような子どもたちは好きなものを食べる、着たい服を着るという日常の選択をすることができません。そして学校で学び将来の夢を実現するという自分の未来の選択もできないでいます。

カンボジアのスラムで働く子どもと筆者

カンボジアのスラムで働く子どもと筆者

Chosenは自らの意志でチャイルド・スポンサーを選ぶという体験を通して、「自分には選ぶ力があるんだ」と自信をもって人生を切り拓くための新しい支援の始め方です。
子どもたち一人ひとりにとって人生の大切な1ページとなるような「選ぶ」瞬間に立ち会えたことを光栄に思います。そして、子どもたちの緊張と興奮の入り混じった初めての体験を目の当たりにし、私自身もChosenの意義を改めて実感することができました。

選んだ写真を手に持つ子どもたちの写真撮影(白いズボンをはいているのが筆者)

選んだ写真を手に持つ子どもたちの写真撮影(白いズボンをはいているのが筆者)

子どもたちのこれからの人生に「選ぶ力」を届けてくださった日本の皆さまに心より感謝申し上げます。

イベント最終日、雨期で少し荒れていた空に晴れ間が見え、同時に二つの虹が掛かりました。私自身初めて見たダブルレインボーの大小それぞれの虹が、子どもたちとチャイルド・スポンサーの皆さまのこれからの歩みを象徴しているようで嬉しくなりました。

新規ファンドレイジング課
山口 正義

 


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※次回の参加者募集は、決まり次第ホームページや公式SNSでお知らせします。

【Chosen 関連ブログ】
・李 義真 カンボジア駐在員が見たChosen[チョーズン]
・佐野友紀 子どもが自分の意思で選ぶということ
・山下泉美 Chosen[チョーズン]で夢の後押しを
・山本まどか 「支援」や「寄付」に抵抗を感じる私がChosenに参加した理由
・飯干ノア 私がChosen[チョーズン]に参加した本当の理由
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【山口スタッフの過去のブログ】
旅人だった僕がNGO職員になった理由

この記事を書いた人

WVJ事務局
世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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