【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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手紙の交流を通して出会った素敵な人々

毎日、ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)の事務所には、チャイルド・スポンサーの方々からのお手紙が届き、諸手続き・翻訳を経て、チャイルドの住む国へ送り出されていきます。手紙交流をとりまく素敵な人々との出会いを、手紙担当よりご紹介させていただきます。

素敵な人々:チャイルド

手紙を書くラオスのチャイルド (左は、母語からラオ語に通訳するラオス人スタッフ)

手紙を書くラオスのチャイルド
(左は、母語からラオ語に通訳するラオス人スタッフ)

チャイルドの人生にとってチャイルド・スポンサーからの手紙が、大きな意味をもつことを実感したのは、ラオスで出会ったある女の子を通してでした。ラオスの支援地の子どもたちの多くは少数民族で、小学校入学前に日常生活で交わされる母語は、文字がない言語です。つまり、紙に文字を書く機会が少ない文化の中で生まれ育ち、小学校に入って初めて文字のある国語のラオ語を学ぶことになります。そして、チャイルド・スポンサーの皆さまへの手紙が、生まれて初めて書く文章ということもあります。
伝統的な文字のない母語も大切ですが、子どもたちは将来に向けて、文字文化にも適応していかなくてはなりません。電気のない薄暗い教室で、10歳ほどの女の子が鉛筆をギュッと握りしめ、自分の名前と簡単な挨拶をゆっくりと丁寧に書いていました。5分後、チャイルド自身が書いた10センチほどのお手紙と彼女の笑顔を見た時、日本にいるスポンサーの方への文字にならない彼女の想いが、その手紙に溢れていることを感じました。また同時にチャイルドにとって、新しい世界への扉が開かれ、一歩進んだことを確信しました。

素敵な人々:チャイルドを取り巻く人々

手紙は、家族みんなの喜びです

手紙は、家族みんなの喜びです

数カ月前、あるチャイルド・スポンサーの方から「自分が贈った香りのするペンで、自分への返事の手紙を書いてもらえるよう、チャイルドに伝えてくれないでしょうか」と連絡がありました。その想いを現地に連絡したところ、スタッフから恐縮し、理解を求めるような返事が来ました。「確かに数カ月前、チャイルドはスポンサーの方から香りのする素敵なペンをいただきました。しかし、もうありません。チャイルドだけでなく、兄弟、そして周囲にいる大人にとっても、香りのするペンは珍しく、1日でインクを使いきってしまったからです。スポンサーに報告してもらえますか」・・・チャイルドと、地域の人々が、目を輝かせながら、プレゼントのペンで、我先にと試し書きをしている情景が目に浮かびました。
チャイルド・スポンサーの方のご要望にお応えできなかったことに対しては、お詫びを感じつつも、少し温かい気持ちでご報告できたのは、1本のペンが何人もの人々を喜ばせたという事実があったからかもしれません。

素敵な人々:チャイルド・スポンサーの方

日本の子どもたちと現地の子どもたちの学習環境や、その進度の違いを思うたびに、チャイルド・スポンサーの皆さまが、チャイルドからの絵や手紙を、どれだけ喜んでくださっているか、スタッフとして、いつも気になるところです。
フェイスブックのスポンサーグループが始まり、書き込まれる手紙交流の投稿一つひとつから、遠い国の違う文化の子どもたちを思う愛が伝わってきます。
チャイルドの小さな一つの絵に感激してくださったり、代筆している家族やスタッフを気遣うコメントや、チャイルドへのお手紙の内容に何を書けばいいか、定形封筒に入るサイズで素敵なプレゼントはないか、悩みを共有したり、相談したり、応えたり…
チャイルド・スポンサーの方々の優しいお気持ちから、いつも力をいただいています。

素敵な人々:ボランティアの皆さま

手紙翻訳ボランティアの皆さまとの交流会(2013年)

手紙翻訳ボランティアの皆さまとの交流会(2013年)

日本全国、海外にもいらっしゃる在宅翻訳ボランティアの方々には、チャイルドからの手紙を日本語に訳すご協力をいただています。東京事務所にいらしてくださる事務所ボランティアの方々は、年間6万通以上のチャイルドからの手紙の登録や、在宅ボランティアの方に翻訳を依頼する準備、手紙をチャイルド・スポンサーに発送する働きをくださっています。スポンサーからの手紙の登録、翻訳、発送も、事務所ボランティアの方々のお働きで進めていただいています。

先日、在宅翻訳ボランティアの方にアンケートをとり、「どうしてボランティアを続けてくださっているのですか?」と聞いたところ、素敵な回答をいただきました。

「私にできることだから」
「私の生活の一部になっています」
「こんな機会をいただけて感謝」
「チャイルドの手紙を読んでいると、こちらも元気になるようなことがある。こうした手紙のやりとりがなされていることは素晴らしい。ボランティアをすることで、そのやりとりのループに自分も参加できるというのも素晴らしい」

など…。

手紙を通した交流の周りには、素敵な人々との出会いがあります。目には見えない、世界中のプライスレスの愛と喜びに包まれながら、手紙担当スタッフは日々の業務をさせていただいております。
(チャイルドとの手紙のやりとりは、チャイルド・スポンサーの方の任意です。「一度も手紙を書いたことがない」という方も多くいらっしゃいますので、ご安心ください)

スポンサーサービス課 池田 知子

※フィリピンのチャイルド・スポンサーの方はこちらもご覧ください(2013年11月12日現在)

** 現在、在宅翻訳ボランティアを募集しています。(2013年11月現在)
(在宅翻訳ボランティアのご応募は、チャイルド・スポンサーの方に限らせていただいております)

 

よろしければ、以下のブログもご覧ください。

ご支援いただいているチャイルド宛にホームページから手紙を作成し、
お送りいただけるようになりました。デザインとメッセージを選ぶだけで、
簡単にホームページ上で「Eレター」を作成・発送まで完了することができます。

この記事を書いた人

WVJ事務局
世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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