以前、村落出産介助者の研修について報告させていただきましたが、今回はその後の彼女たちの報告です。
8月の頭に、無事に19名の新しい村落出産介助者が誕生しました。残念ながら1名の研修受講生は家庭の事情により途中で研修を辞めなくてはならなくなり卒業に至りませんでしたが、19名の受講生が無事に卒業、そして村落出産介助者の資格を得ることができました。
家族と離れての5カ月間、慣れない都会での暮らし、出産介助者として学ばなくてはいけないことはたくさんあり、受講生には非常に濃密で大変な研修だったと思います。
それらの苦労を乗り越えて、晴れて村落出産介助者として歩み始めました。
資格取得後、それぞれの村に帰って1週間、ビッグニュースが飛び込んできました。
私たちの事業の卒業生が村落出産介助者としてすでに2件の出産を扱ったというのです。1件は自宅出産での介助、もう1件は少々複雑なケースだったようで病院へ送ったとのことでした。早速の活躍に驚くとともに非常に嬉しくなりました。
卒業式に、ディエンビエン省の母子保健センター長が「村落出産介助者として実際の分娩介助も行ってもらうが、それ以上に産前産後の母子の健康のために、妊産婦に病院に行くように勧めていくことが非常に大事です」と話していたことが、とても印象的でした。
後日、妊産婦さんや家族と話をするために必要なコミュニケーション法の研修にも参加していた村落出産介助者。村落出産介助者研修が始まったばかりの時には私もこの子たち大丈夫かな~と心配していましたが、みんな研修を終了して大きく成長したように見えました。コミュニケーション法の研修でも、私たちの事業で作成した冊子を持って、伝えるための実習を行っていて、みんなはきはきと自信を持って話していました。
これから実際に仕事をしていく中で、村落出産介助者として、コミューンヘルスセンターと協力しながら村の中で母子の健康のために働いて行って欲しいです。
この記事を書いた人
- 大学院在学中にフィリピン留学をし、ストリートチルドレン保護のNGO活動に参加する。大学院修了後、他NGOにてタイ、ラオス事業を担当し地域開発に関わる。その後モンゴル駐在にてマンホールチルドレン保護事業、リベリア駐在にて帰還民支援事業などに従事する。2011年1月にワールド・ビジョン・ジャパンに入団し、支援事業部 緊急人道支援・グラント事業課 アジアチーム所属。2011年1月~2012年4月まで、ソロモン諸島に駐在。2012年11月から2016年6月まで、ベトナムに駐在。
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