日本の皆様、リベリアよりこんにちは。リベリアは、日本と違い、季節は雨季(4月末より9月末まで)と乾季(10月より4月初頭まで)に分かれています。今年は私がリベリアに入った4月中旬より雨季が始まりました。毎夕方より夜半にかけて土砂降りという表現がまさにぴったりの雨が降っています。リベリアの人たちに言わせると、5、6月の雨は大したことはなく、ほんの「通り雨」とのこと。本格的な雨季は7月より9月後半までの間続き、一日中降り続くようです。
雨季は、農業を営んでいるリベリアの人たちにとっては大変忙しい時期です。14年間の内戦の結果、農地は荒れ果てたままで放置されていましたが、リベリア国連平和維持軍(UNMIL)がリベリア各地に展開され、また援助機関、NGOなどが各地で活動するようになりましたので、これまで難民や国内避難民として故郷を離れていた人たちが、徐々に故郷に戻り、田畑の開墾などの農作業に従事しています。
他のNGOが活動していない、アクセスの悪い奥地に住む受益家族のもとに食糧や農具、種もみなどの救援物資を届けるために、悪路や丸太橋を通行するドライバーにとっては、恵みの雨は頭痛の種になっています。ワールド・ビジョン・リベリアのドライバーは、悪路を通るのを嫌がる臨時雇用のドライバーを励ましつつ、輸送にあたっています。例えば、テオゥー県ティエニ・タウンにあるワールド・ビジョンの倉庫からポパ県のバンバラ・クランまでは片道22キロの距離ですが、雨が降れば川になる悪路、通行が難しい、丸太の橋が2ヶ所あるため、トラックでの輸送に片道3時間もかかります(写真参照)。
これから、本格的な雨季に入りますが、事故に遭わないように、農地の整備、陸稲・水稲・キャッサバの種まきや農地の除草に従事する労働の代価として支給される救援物資を受益家族のもとに届けていきたいと思います。
この記事を書いた人
- 大学でスワヒリ語(東アフリカの言語)・アフリカ地域学を学んだ後、在ケニア日本大使館において在外公館派遣員として勤務。そこで、ストリートチルドレンへのボランティアを経験したことから、困難な状況にある子どもたちへの支援がライフワークに。留学、タンザニアでの協力隊を経て、2003年2月よりワールド・ビジョン・ジャパンに勤務。リベリア、スーダン、南スーダン駐在を経て、2010年5月より東京事務所勤務。現在、緊急人道支援課長。関西に住む3人のかわいい甥っ子・姪っ子たちの成長が元気の源。
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