6月20日は「世界難民の日」です。
私の所属する緊急人道支援課では、世界難民の日に向けて、ブログリレーを企画し、スタッフが交代で「難民」をテーマにブログを書いています。
ブログリレーでは、各スタッフがそれぞれの国での難民の方々との出会い・交流についてお伝えしていますが、今回、私も南スーダンで出会い一緒に仕事をしていた、元難民の南スーダン人のスタッフについてお話ししたいと思います。
彼の名前は、モモ・マナセ(Momo Manasseh)。とっても可愛らしいお名前ですが、背が高く、がっしりとした体つきの男性スタッフです。緊急期の教育専門家として、南スーダンの首都ジュバをベースに働いていました。
厳しい暑さ、雨季の激しい雨、計画通りに進まない事業、不安定な情勢・治安。南スーダンのスタッフが良く使う言葉は、「Unpredictable」(予測不能)!日々状況が変わり、南スーダンのオフィスでは常に対応と締切に追われ、忙しい日々。早口の英語で話すマネージャーとともに仕事を進める中、いつもにこやかで、穏やかで、優しく話すモモは、私にとっての癒しの存在。私の担当事業も教育支援なので、ジュバにいる間、モモにアドバイスを聞いたり、教育支援について話し合ったりと、モモとお話しする機会が多くありました。
「6歳の時、住んでいた村が襲撃にあい、子どもたち兄弟だけでウガンダに逃れ、ウガンダで難民として教育を受けた後、2005年に南スーダンに帰還しました」
モモが自身の幼少期の経験について教えてくれた時の言葉です。モモは6歳の時にウガンダに避難してから、約15年間難民キャンプで過ごしました。難民キャンプでの生活は決して簡単ではなかったとモモは言います。難民キャンプでは、例え子どもであったとしても、難民キャンプでの生活を支えるための大切な労働力として見なされ、学校で学ぶ機会を奪われてしまうことが度々あるそうです。
モモは、難民キャンプを支援するスタッフを見て、他の多くの難民とのある違いに気づいたそうです。それは、人道支援の現場で活躍しているスタッフは、教育を受けているということ!そんな姿に憧れを抱いた子どものモモは、勉強に励み、中等学校(日本でいう中学校・高校)を卒業しました。そして、奨学金を得て教育学を学び、目標としていた人道支援の現場で働く緊急期の教育専門家となりました。
そんなモモは、今、タンザニアに避難したブルンジ難民のための支援活動に取り組んでいます!
最後に、モモにインタビューした際の、彼の言葉をご紹介します。私もモモの強い想いを支えることができるよう、南スーダンの教育支援に取り組んでいきたいと思います。
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世界で一番若い国、南スーダンを見てください。
国中が憎しみ、憎悪で満ちています。
現在の国の状況が、憎しみを生みだしています。
私たちは教師として、平和を作る者にならなければなりません。
また、学校が、平和を広める場となるように変えなければなりません。
この考えが多くのコミュニティで受け入れられるようになれば、
良い効果が広がっていくはずです。
これらのことを、私はやり遂げたいと思っています。
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元難民の教育専門家、モモのストーリー(動画)をぜひご覧ください!
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この記事を書いた人
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大学卒業後、民間企業に2年間勤務したのち、NGOのキャンペーンスタッフやインターンとして開発支援に関わる。
その後、一般社団法人での南スーダン能力開発プロジェクトのコーディネーターを経て、2015年7月にワールド・ビジョン・ジャパン入団。
南スーダンの教育支援事業とWFP(国連世界食糧計画)の食糧支援事業を担当。
2020年2月家庭の都合により退団。2021年7月に再入団。マーケティング第2部サービス開発課に所属。
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