【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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見たい未来を。さぁ、一緒に。

「未来」と聞いて、皆さまはどんなイメージを思い描きますか?
幼い頃、「未来」というものは、「青いネコ型ロボットがやってきたところ」でした。今よりも、進歩・進化していて、ハッピー。待っていれば誰にでもやってくるモノ。しかし、そんなバラ色の「未来」のイメージは、年齢を重ねるにつれて、姿を変えていきました。

あらためまして、皆さま、こんにちは! コミュニケーション課の徳永美能里と申します。いつもワールド・ビジョン・ジャパンの活動にご理解とご支援をたまわり有難うございます。今年2021年5月に法人・特別ドナー課から異動し、広報の責任を担わせていただいております。

新しい部署で最初にいただいた大切なお仕事のひとつが、キャンペーンのキーメッセージを作ること、でした。

11月1日からスタートした「見たい未来を。さぁ、一緒に。」キャンペーン

ワールド・ビジョン ニュース198号より

今回このブログでは、キーメッセージ下記、緑色のテキスト )をまとめるにあたって思い巡らしたこと、皆さまにお伝えしたかったことを書いてみたいと思います。「キャンペーンを応援したい!」というお気持ちを強めていただけたら、とても幸いです。

未来はバラ色? それとも・・・

新型ウイルスとの攻防、終わらない紛争・災害、深刻化する人道危機
ままならない現実に、心いたむ事実
どこを探しても 魔法の杖は見つからない

今まさにCOP26*が開催されていますが、環境・開発・平和などの地球規模課題が山積しています。国際社会が2015年に「持続可能な開発目標:SDGs」に合意したのも、「このままでは地球が立ち行かない」という強い危機意識の表れでした。地球上すべての人にとって、未来は、力を結集してこそ守れるものとなっています。

*2021年10月31日(日) – 2021年11月12日(金)にイギリスで開かれている気候変動対策の国連の会議

未来を描けない子どもたちがいる

世界ではおよそ3億5600万人の子どもたちが、貧困から抜け出せず、厳しい生活を強いられています(ユニセフ・世界銀行/2020)
年間520万人の子どもたちが5歳のお誕生日を迎えることができません(ユニセフ/2020)
未来を描くことはおろか、明日が続くことさえも、切実な願いである子どもたちがいます。

バングラデシュのスラムに住むミナちゃん。毎日過酷な状況で働いています。学校には行っていません。でも彼女には夢見る未来があります。それは、学校の先生になることです。厳しい現実を必死で生きながら、未来を描こうとするミナちゃんの想いが心に迫ります。

過酷な状況で働いるミナちゃん

過酷な状況で働いるミナちゃん

学校の先生になることが夢です

学校の先生になることが夢です

しかし、よりよい明日を切り拓くため奮闘する人の姿に
自由と権利のために立ち上がる人々の姿に 心揺さぶられた

新型コロナウイルスは私たちの生活を一変し、未来への見通しにも影を投げかけています。貧困や人道危機、苦しみがあります。しかし、私たちはその中で、光も目にしたのではないでしょうか。大切な人の未来が失われることがないように、それぞれの場所でそれぞれの戦いに奮闘している、人々の姿です。

パンデミックにより先行き不透明な世界に投げ込まれた私たちは、不可抗力の外部要因に脅かされるやるせなさ、未来への不安を自分ゴトとして経験しました。世界で最も弱い立場にいる、明日がなんとか続いてほしいという子どもたちのささやかな願い、子どもには希望ある未来が待っていて欲しいという親たちの切ない願いを、以前よりも少しは分かる私たちになったのではないでしょうか。

想いの力と人間の可能性
そして、そこに生まれる希望

毎年クリスマス・キャンペーンを迎えるたびに、私は2005年の冬を思い出します。
その年、インドからチャイルド・スポンサーシップの元支援チャイルドで、幼稚園の先生となったビンドモルさんを招き、皆さまにチャイルド・スポンサーシップを紹介する連続セミナーを担当しました。

2005年のイベントにて。左:ビンドモルさん、右:筆者

2005年のイベントにて。左:ビンドモルさん、右:筆者

生まれ育った地域から出たことのなかった彼女は、チャイルド・スポンサーシップが彼女の人生にもたらした奇跡と、そのことにどれほど感謝しているかを、日本の皆さんに伝えたい、ただその一心で、勇気を振り絞って、はるばる日本まで来てくれたのでした。温暖な南インドでは経験したことない寒さに震えながらも、彼女は大胆に語りました。

「私は川に沈む小石のような存在でした。チャイルド・スポンサーは私を川底から掬い上げ、宝石が磨かれて輝きを放つようになるごとく、私を励まし、輝けるチャンスをくださったのです」

仄暗い水の底から、明るい陽光の下へ。チャイルド・スポンサーシップにより一変した世界を、そのように語った彼女の言葉は今も心に深く刻まれています。その後、ビンドモルさんは、結婚し、3人のお嬢さんの母となり、そして、ワールド・ビジョンのスタッフとなって今日も活躍しています。

子どもたちに語りかけるビンドモルさん

子どもたちに語りかけるビンドモルさん

チャイルド・スポンサーシップは、子どもたちが見たい未来を描ける場所まで引き上げ、その未来を自ら実現できる力を引き出していきます。ケニアで、カンボジアで、インドで、私は、医師、ワールド・ビジョンのスタッフ、教師、コミュニティのリーダとして活躍する多くの元支援チャイルドに会ってきました。その中でもビンドモルさんは、私にとって最強の証人です。

ひとりでも多くの子どもたちに、ビンドモルさんのように、未来を希望ある色で描き、そして、その未来を実現できるチャンスを届けることができますように。

私には 見たい未来がある
あの子に見せたい 未来がある
チャイルド・スポンサーシップを通じて 夢見た未来を現実に。

見たい未来を。
さぁ、一緒に。
チャイルド・スポンサーシップ

マーケティング第1部 コミュニケーション課 德永 美能里

 


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世界中の子どもたちが、愛情をもって名前を呼んでもらえるその日まで

この記事を書いた人

WVJ事務局
世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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