東日本大震災支援を行っている団体の集まりの後、一人の方から聞かれました。
「ワールド・ビジョン・ジャパンさんは、どうしてこれだけの支援物資を迅速に届けることができているのですか?」
私は、その質問に迷うことなく答えました。
「被災地にいるスタッフの頑張りはもちろんですが、実は、東京事務所でバックアップしているスタッフの働きがスゴイんです!」
ちょっと、手前味噌のようですが、そんなスタッフの働きを少しお伝えさせてください。
震災直後から被災地で活動するスタッフから次々と届く、緊急を要する人々のニーズに、一刻でも早くお応えできるように、東京事務所のスタッフも文字通り真剣です。
広報・募金活動をし、必要な支援物資確保のためにあらゆる可能性を探り、それらの物資を最速で届けるために、全員がサポートします。
そのようなスタッフの無理を承知の依頼に、メーカー、販売店、倉庫、運輸などの企業の皆さんも、惜しむことのない協力、支援を下さり、担当社員の方々も、いわゆる仕事を超えた働きで、無理を実現させて下さっています。
そして、それらの働きにおいて、声を大にしてお伝えしなければならないもう一つのバックアップ・スタッフ・グループがいて下さいます。
日頃から、共に働きを進めて下さっている800名以上のボランティアさんたちです。
通常は、途上国で厳しい環境の中にいる子どもたちへの支援プログラムであるチャイルド・スポンサーシップの活動を中心として、ご支援者と子どもたちで交わされる手紙の翻訳や事務、イベントなどを共に進めて下さっています。
それらのボランティアの多くの方々が、今、慣れない倉庫作業を黙々と進めて下さっているのです。
せっけん、シャンプー、歯ブラシ、タオルなどの『衛生用品キット』作り、子どもたちが安心して学べるように、それぞれの学年で使うノートや鉛筆などの『学用品が入った手提げカバン』のセット、そして、仮設住宅に入られる方々のための100品目近くにもなる『仮設住宅の生活必需品』のセット作業。
そのような、誠実で地道な裏方的仕事の一つ一つにより、多くの募金者・支援者の思いが込められた支援物資として、また、チャイルド・フレンドリー・スペースへ届けられます。
それらは、きっと、被災地の人々の心に、子どもたちの心に届く、と信じたいと思います。
この記事を書いた人
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関西大学卒業後、地質調査・井戸掘削会社および斜面保護・緑化会社に勤務。現場作業や土木施工監理技師として施工管理などを担当。
1992年に渡英し、グラスゴー・バイブル・カレッジに留学。
1995年に帰国し、ワールド・ビジョン・ジャパンに入団。
2000年度よりマーケティング部長(旧 国内事業部長)。
2015年度よりマーケティング第二部長。
2017年度よりサポートサービス部 教会パートナーシップ・コーディネーター。
2018年6月退団
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