先日10月8日、私はワールド・ビジョン・ジャパンのユースボランティアが主催するイベント「SKIP MEAL 2012~FAMINE みんなでつくろう空腹のない世界~」に運営スタッフとして参加しました。このイベントは、高校生、大学生を中心とした若者が昼食を抜くことによって、食べたくても食べられない飢餓の状態を擬似体験するというものでした。昼食代は、途上国への食糧支援のために寄附します。私は小柄な割に大食いなので、今回のイベントは私にとってなかなかのチャレンジでした。
イベント中にはアフリカの飢餓・貧困について学んで話し合ったり、「教科書にのっていないアフリカ」スクール版で、アフリカの子どもの生活を擬似体験しました。オーディオを聞きながら歩き進めると、本当にアフリカの子どもになった気分になります。そこで目の当たりにする、貧困、HIV/エイズ、子ども世帯の問題…
そして、その後は渋谷でパレードをし、道ゆく人々にアフリカの飢餓や貧困の問題に目を向けるように訴えかけました。私は太鼓係だったのですが、お腹がペコペコの中、掛け声を叫び太鼓を叩きながら1時間歩き回るのはなかなか大変でした。でも、空腹の中、何時間も歩いて水くみをするアフリカの子どものことを思うと、普段自分がいかに恵まれているかがわかりました。
こうして空腹と格闘しながら過ごした一日でしたが、閉会の言葉で、ワールド・ビジョン・南部アフリカ地域リーダーのルドさんの発した言葉に、私ははっとしました。
「あなた方は今日、日本以外の世界のことについても目を向けるという、ひとつの決断をしました」
思えば、私たちは日常で忙しく、途上国の飢餓や貧困といった問題は知っていてもつい忘れがちです。そんな中、「SKIP MEAL 2012」では、昼食を抜いて昼食代を寄附したり、パレードをしてアフリカの現状を訴えたりすることができました。途上国の問題に目を向け、自分にできる「何か」をやってみる…そんな地道な一歩が、きっとこの深刻な途上国の問題を解決する大きな力になると思います。
最後に、パレードの際に皆で叫んだコール(掛け声)を紹介します。
やってみよう、できること
若者の力
アフリカに笑顔を
何かはきっとできる
世界とつながる
この記事を書いた人
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【経歴】
2010年、北海道大学法学部卒業。
2012年1月、英国のエセックス大学大学院(人権理論実践学)修了。在学中は札幌のNPO法人やガーナ、バングラデシュの人権関連NGOにてボランティア、インターンを経験。
2012年1月ワールド・ビジョン・ジャパン入団。支援事業部緊急人道支援課 プログラム・オフィサー。2014年8月より10カ月間、南スーダン難民支援事業担当駐在員としてエチオピア駐在。
【趣味】
音楽鑑賞、歌うこと、卓球
【好きな言葉】
ある舟は東に進み、またほかの舟は同じ風で西に進む。ゆくべき道を決めるのは疾風ではなく帆のかけ方である(『運命の風』E.W.ウィルコックス)
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