10月に起きた地震から早いもので2カ月が経ち、人びとは悲しみの中からようやくその一歩を踏み出したところです。しかし、その足を留めるように、厳しい冬が確実に近づいてきています。
今僕は、パキスタンの北西辺境州、マンセラというところからこのブログを書いています。ここは多くのNGOや国連機関が前線基地として事務所を構えており、山あいの非常に厳しい環境の中で震災が残した爪痕に苦しめられている人たちに、一日でも早く-しかも頂に積もりだした雪が山のすべてを覆ってしまう前に-支援の手を届けようと懸命の努力を続けています。
我々ワールド・ビジョンも、雪で道が閉ざされ支援が途絶えてしまう前に、必要な食料、家屋の修復や日常生活に必要な物品を届けるべく、まさに時間との競争を今も続けています。
クリスマスまであと10日あまりとなりました。
東京でも初雪が降ったそうですが、同じ冬空は、一瞬ですべてのものを失った人たちの上にも雪を降らせています。
この記事を書いた人
- 大学院修了後、一般企業を経て、2000年12月より外務省NGO専門調査員としてWVJに勤務。2001年8月より2年間、国連ボランティアとしてケニアに派遣され、主に難民支援に従事。2003年11月から再びWVJにて緊急支援を担当し、スマトラ沖大地震、ハイチ大地震等に対応。東日本大震災では震災直後から7月末まで被災地支援の第一線で活動した。10月からは、南アフリカへ渡りWV南部アフリカ地域事務所で緊急支援アドバイザーとして勤務。2013年10月よりWVJ支援事業部 開発事業第3課 課長。2017年9月退団。
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