【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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あるNGO職員の誕生日によせて

歓迎会のために子ども達がつくった垂れ幕

歓迎会のために子ども達がつくった垂れ幕

小生もう少しで50回目の誕生日を迎える。一応110歳を目標に日々精進を続けているが、そこまで長寿を与えられたら、きっと世界の長寿ランキングにも入るであろうし、NHKあたりから取材の依頼やら総理大臣が支持率アップを狙って訪問したいなどといってくるかもしれない。そのときのためにそろそろイメージトレーニングなども始めようかなどと、通勤電車に揺られながら思ったりしている。何事も準備は早いに越したことはない。

さて、2月初旬にマラウイを訪問した。首都リロンゲから車で北へ約4時間のところにあるKHUYUと呼ばれる川周辺の地区でのニーズとWVマラウイ事務所の開発手法を調査するのが主な目的だった。私が村々を回ると其々の村で歓迎のセレモニーが用意されていた。“日本が本気で開発に来てくれた! 日本は本気だ! 日本は本気だ! というような即興の歌と踊りで村の中へ案内してくれる。行く先々で1時間程度のセレモニーに参加するのは、正直かなり疲れるが、日本全体を背負わされてしまった観の我が身としては、礼儀と高貴な笑みを絶やす訳にはいかない。来賓のために用意されたひな壇に座りながら、集まった数百人の村人達に微笑みながらふと気づいたことは、老人が殆どいないことであった。そこでWVスタッフに訪ねてみたところによると、マラウイの田舎では、40歳~50歳台でAIDSやその他の病気でなくなる方が大変に多く、60歳台まで生きられる人は少ないと言う。ましてや70歳まで生きられたら、その人は大変な長寿とみなされるようだ。

彼らの生きる現実は厳しい! もし自分に長寿が与えられたら、できるだけ他の人を生かす事に時を費やしたい、と心を新たにビジョン110を我が胸に掲げるのであった。

この記事を書いた人

高瀬一使徒
大学卒業後オーストラリア留学などを経て、青年海外協力隊に参加モロッコに2年間滞在。1989年にワールド・ビジョン・ジャパン入団。タイ駐在などを経て、1997年より支援事業部部長(旧 海外事業部)。現在までに訪れた国数約85カ国。4人の子どもの父親でもある。2014年3月退団。
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