2012年8月にチャイルド・スポンサーの方々をお連れしてマラウイの支援地を訪問しました。
支援地訪問ツアーは、移動距離も長くスケジュールもタイトで、途上国ならではのハプニングもあり得る旅になります。ハードな時間をプロのツアー添乗員がいない中で参加者が協力しあって楽しむ旅となるため、参加者の結束が強まります。
そして先月、マラウイツアーの同窓会があり同行スタッフ含む21名全員が再会しました。
同窓会では、ツアー中の写真や動画を上映したり、たくさんの思い出話に花が咲きました。
同窓会に参加して、私自身もマラウイで出会った人々を思い出す機会となり、1年近く前になりますがツアーで自分が感じたことを紹介したいと思います。
マラウイでは、カリラ地域とクーユ地域の2つの地域でチャイルド・スポンサーシップによる地域開発プログラム(以下ADP)を行っています。
ツアーでは、チャイルドとの面会と同時にADPで行っている支援事業のいくつかを見学しました。どちらのADPでも住民たちの小規模融資の貸付グループを推奨しています。カリラADPで、グループメンバーの方々から話を伺いました。
小規模融資のグループでは、メンバーが定期的に集まって、お金を出し合って順番に融資を受け、支援地でお店を営む方は商品の仕入れを行ったり、農業で収入を得ている方は必要な苗や飼料の買い付けを行ってい行っています。
グループを結成すると、金庫など運営に必要な備品が支援によって支給されます。
備品の中に「○」や「☆」などのスタンプがあって、これは字が読めないメンバーも一目で「自分が何口分参加しているか」がわかるようにの工夫だそうです。
印象的だったのは、2010年からこのグループに参加している男性が、「自分はこのグループに参加するようになって、やぎ1匹とトタン板を5枚買うことができました。夢はトタン屋根の家を建てることです」と話してくれたことです。
確かに支援地には、まだ土壁にわらの屋根の家もたくさんありましたが、土で作ったブロックとトタン屋根の建物もありました。
なにげなく見ていた家々が、実は多くの努力が実って作られている家なんだとしみじみ感じるとともに、グループに参加することで人々が夢をもっていることがとても頼もしく感じました。
また教育支援として、教師のための宿舎が建設されていまいました。支援で建てられた宿舎の横に住民たちが資材と労力を出し合って建設した宿舎もありました。
住民たちが教育質向上に教師の宿舎建設が有効であることを実感して、自分たちの力で行動を起こしたことが、この支援での一番の成果かもしれません。この宿舎のブロックや屋根も地域の人々の子どもたちへの教育への期待の結晶なのだなぁと実感しました。
皆さまのご支援で建設された建物を見れたこともうれしかったですが、「自分たちの力」を信じる住民たちの積極的な行動力が一番印象に残り、支援を通して人々の希望が生まれていることが、私自身の大きな喜びとなりました。
一定の期間と予算で行うチャイルド・スポンサーシップで何もかもが理想通りになるわけではありませんが、支援を通して人々が、変革のための知識ときっかけをつかんでいることが実感でき、この活動に携われる喜びと感謝の気持ちでいっぱいになりました。
これからもたくさんの子どもたちの笑顔に出会うためにがんばりたいと思います。
支援地訪問ツアーの報告を見る(写真のスライドショーもご覧いただけます)
広報・アドボカシー課 高山時子
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1日150円、ペットボトル1本分のお金で、今日も少しずつ幸せになっていく子どもたちがいます。
その幸せは、きっとあなたを幸せにする。
一緒に幸せになろうチャイルド・スポンサーシップ
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この記事を書いた人
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世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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