子どもの成長ホルモンがしっかり分泌するためには、十分な睡眠が必要、とよく耳にします。
私も2人の小さい子どもを育てるなかで、熟睡してその日の疲れを取ることの大切さは痛感してます。
睡眠は子どもの健康を知るバロメーターでもあります。
(熟睡できる=元気、熟睡できない=どこか体調が良くない)
実は途上国の子どもたちも、よい環境で眠りたいと、日頃願っているようです。
ワールド・ビジョンのADP支援地域に住む子ども484人に、「あなたにとって、”Well-being”、“being-well”(※)は、何を意味しますか?」
と質問しました。
子どもたちの答えは様々でしたが、その中で私たちが想定していなかった答えがありました。
それは、
・十分な睡眠をとること
・石・セメント床で眠らないこと
・蚊帳の下で眠ること
と、”睡眠”に関する答えでした。
私たちが想定したのは「十分な食べ物」「きれいな水」「健康」「教育」などで、もちろんこうした答えもありましたが、同じように、良い睡眠と答えた子ども多くいました。
この調査に携わったワールド・ビジョンスタッフの1人(フィリピン人)は、自分の貧しい家庭環境を振返り、「小さい頃、家族8人で1つのベッドを使うため、夜中に起きて交替でベッドに横になって寝ていた」と、話してくれました。
ワールド・ビジョンでは子どもたちの良好な発育・発達を促すために、家庭・地域における子どもの栄養改善に力を入れてます。
もちろんその働きは大切ですが、子どもたちは食べ物と同じくらい、ゆっくり眠れる場所も求めていることにも、目を向けないといけないと思わされました。
(※)Well-being:「健やかな成長」
この記事を書いた人
- 埼玉大学工学部卒、英国マンチェスター大学(UMIST)IDPMにて開発プロジェクト計画・管理修士課程修了。国土交通省の公益法人でODAインフラ事業の形成業務や欧米諸国の建設行政に係る調査業務等を経て、2002年から2年間、UNDPタイ事務所へJPOとして赴任。2004年から約1年半、JICA東京にて都市開発課題の技術協力コンテンツ開発業務等に従事。2006年1月にワールド・ビジョン・ジャパン入団。
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