【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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NGOスタッフの記憶に残る「ギフト」(8)~思い出に残っているプレゼント~

もうすぐクリスマスですね。
誰かにプレゼントを贈ったり、誰かからプレゼントを贈られたりする季節。
あの人に何を贈ろう、喜んでくれるのは何かな…と考えるだけで楽しいですよね。

インドネシアの子どもたち(2010年筆者撮影)

インドネシアの子どもたち(2010年筆者撮影)

もしあなたが、「これまでにもらったクリスマスプレゼントで、イチバン心に残る、忘れられないプレゼントってなんですか?」と聞かれたら、何が思い浮かびますか?

プレゼントは、ときに、そのプレゼントそのもの以上の意味を、贈られた人に与えてくれるときがあります。やさしさ、愛情、喜び、希望などを。
そんなプレゼントの、私の思い出のひとつです。

私の小さい頃の最初の記憶は、紺地に水玉のジャンパースカートの大きなお腹です。
そして、住んでいた社宅のベランダから見下ろした冬色の坂道の風景と、4本のロウソクののったケーキ。
たぶん、そのケーキは、私の誕生日ケーキです。
そして、その数日後に、その水玉のスカートの人、母は、お腹の赤ちゃんと一緒に逝ってしまいました。
もう40年以上も前の話です。

突然母親を失ったため、私と妹たちは東京で働く父と離れ、北陸の町で祖母と暮らすことになりました。もう幼稚園の入園手続きの締め切りが過ぎていたのでしょう。急な転居で、やっと入れてもらえた幼稚園は、祖母の家から歩ける距離ではなく、送迎バスもありません。4歳の私は、ひとつ違いの妹と2人で、町を走る路線バスで通園することになりました。大冒険のはじまりです。

毎朝、バスに乗ってくる、幼稚園児。
周囲の通勤通学の大人たちの目をひかないわけはありませんよね。次第に何人かとは言葉を交わすようになっていった記憶があります。小さな町なので、私たちの家庭の事情を知っていた人もいたのかもしれません。

そして、2年間の通園生活もそろそろ終わりにさしかかろうとする冬のある日。
幼稚園から家に帰ると、素敵な手編みのセーターのプレゼントが!

手編みのセーター支援で笑顔に(アフガニスタン)

手編みのセーター支援で笑顔に(アフガニスタン)

バスで仲良くなったお姉さんが、家まで届けに来てくれたのです。
ビックリして嬉しくて、家を飛び出し、大声で「おねぇちゃ~ん!」と叫びながら、そのお姉さんがいつも渡って来る大きな道路の向こう側を、グルグルした記憶があります。(その日はお姉さんを見つけることはできませんでした。その後、お姉さんにお礼を伝えられたのかどうか、そこは幼稚園児。残念ながら記憶がありません…。)

あの頃、父からも離れ、まだ小さい妹たちもいて、忙しくしている祖母。伯叔父や伯叔母、従兄姉たちも、たくさんたくさん私たちのために心を傾けてくれていましたが、当然いつも一緒にいてくれるわけではありません。

そんな中でもらったクリスマス・プレゼント。
私のためにセーターを編んでくれる人がいる」 ということが、ホントに本当に嬉しかったんだと思います。

これはほんのひとつの思い出です。
こうして振り返ると、なんてたくさんの人たちに支えられ見守られていたんだろうと気付かされ、感謝の思いでいっぱいになります。親戚たち、地域の人たち、幼稚園の先生たち。そして、バスで行き交うだけの人たちにも。みんなで私たち小さな姉妹を支え見守ってくれていたのだと思うのです。

それは、あたかもチャイルド・スポンサーシップによってスタッフ、ボランティア、そしてスポンサーの皆さまに守られて育まれているチャイルドたちみたいに。

セーターを贈ってくれたお姉さんは、今、どうしているのか。もう、お名前も覚えていません。会ってお礼を言う機会は、きっと、もうないのだろうと思います。でも、お姉さんやたくさんの人たちからいただいた、この「思い」のプレゼントのバトンを、私は今、他の子どもたち、世界の子どもたちに、つないでいくことができます。

「誰かが自分を思っていてくれる。」
それは、希望になり、力になります。たとえ遠く離れていても。たとえ、顔も名前も分からなくても。

このクリスマス。世界中の子どもたちが、自分は大切な存在なんだ、愛されているんだ、ということを感じられる、そしてひとりひとりが豊かないのちを生きていける、そんなクリスマスであってほしいと、心から祈ります。

サポートサービス部 H.S.

筆者。ミャンマータバウン地域にて(2004年撮影)

筆者。ミャンマータバウン地域にて(2004年撮影)

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この記事を書いた人

WVJ事務局
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NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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