【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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今の自分をつくる、子ども時代の体験

いつも温かいご支援をありがとうございます。2023年9月からワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)の「教会担当コーディネート・アシスタント」として働いています、天野孝則と申します。本業は牧師です。

私は、これまでに国際協力に関する専門教育や活動の経験があるわけではありません。それでも、世界の国々の貧困や食糧難について、小学生の頃から意識していました。私の場合、そうした子どもの頃の意識が、後々のWVJとの出会いや現在の働きにもつながっています。そういうわけで、今回は、私の個人的な体験を交え、子どもの頃の体験、そこから芽生える意識について記します。

募金活動の原体験

私が小学5,6年生の頃のことです。当時、私は児童会役員をしていました。担当の先生に助言をもらいながら、ほかの役員や各種の委員会のメンバーと協力して、いくつかの学校行事の計画や運営をしました。所属する部活動の練習時間と折合いをつけながら、放課後に集まり、話し合いや準備をしたのは、楽しく良い思い出となっています。

ある時、その児童会活動の一環で、ある団体に寄付するための募金をしました。それは海外で困っている子どもたちのために使われるものです。児童会担当の先生や他の役員と打ち合わせて、日程を決め、広報をし、当日は募金箱を抱えて校門に立ちました。困っている人々のために、仲間と協力しながら自分にできることを実践する、という原体験です。

タイムカプセルから出てきた20年前の作文

この時の募金活動は児童会活動の中の一つでしかありません。それでも、世界の国々の子どもたちを支援する活動が私の意識にインパクトを残したのは間違いありません。と申しますのは、後日談として、こういうこともあったからです。その頃、私が住んでいた町の市政80周年事業で「21世紀へのメッセージ」タイムカプセルというのがありました。全校生徒が作文を書き、校庭の一角に埋めました。20年後に開けることになっていました。

20年後の2006年、その時の作文が私の手元に戻ってきました。すでに自分が何を書いたのかすっかり忘れていたのですが、世界の食糧問題や戦争を案ずる文章がありました。今になって思えば、せっかくのイベントだったのだから、自分の将来の夢や20年後の自分と結び付けて書けば良かったのに・・・とも思いましたが。いずれにしましても、世界の貧困や飢餓の現実が、当時の私の心に深く残ったということでしょう。

友人からの紹介でチャイルド・スポンサーに

子どもの頃に抱いたその意識は、WVJとの出会いにつながります。きっかけは、学生時代にルームシェアをしていた友人です。彼は私よりも年長でしたので先に社会人になり、WVJのチャイルド・スポンサーシップに登録していました。ある日、私は彼が手にしているニュースレターを見て、気になり、それは何かと尋ねました。彼の説明を聞いたとき、ごく自然に「私も社会人になったら、WVJを通じて支援したい」と思いました。「ほんの少しでも私に貢献できることがあらならば、喜んで協力したい」という気持ちからでした。私がそのような考えになれたのも、子どもの頃の原体験とそこから芽生えた意識があったからだと思います。

やがて大学卒業後、その友人の紹介で私もチャイルド・スポンサーシップに登録しました。それ以来25年余りが経ちます。チャイルドの成長を見守り、その支援地域の状況が改善していく報告を聞いて、皆さんとともに喜んできた者のひとりです。

チャイルドの写真つき成長報告

チャイルドの写真つき成長報告

そしてその間、私は献身へと導かれ、牧師となる道に進みました。私に与えられた働きの現場は国内の教会でしたが、常にWVJを通じて国際支援にも協力することができました。そして今は、私自身の思いもよらない経緯でWVJの一員に加えられています。これらすべてのことに、神さまの摂理といつくしみに満ちた配慮を覚えています。

子どもたちが世界を意識するきっかけになれば

今回は、私の個人的な体験をご紹介しながら、お伝えしてまいりました。幼い日、若い頃に触れた情報や実体験から得た意識は、その人の人生で何らかの形になって実るものと考えます。ワールド・ビジョンの活動をお伝えすることで、教会内外の子どもたちが世界の国々の状況や課題を意識するきっかけになればと私は願っています。

困難な環境にいる人々のことを思いやり、学び、考え、何らかのアクションを起こす子が起こされていくとしたら、これほど喜ばしいことはありません。

サポートサービス部 教会担当コーディネート・アシスタント
天野 孝則

WVJオフィスでのランチ風景(左端が筆者)

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この記事を書いた人

WVJ事務局
世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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