【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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「“何か”はきっとできる」の力

マーケティング部スポンサーサービス課の後藤有里です。

ワールド・ビジョン・ジャパン(以下、WVJ)のようなNGOの仕事、といえば、途上国の現場に行って人々のために直接支援を届ける活動をするというようなイメージではないかと思います。しかし、WVJの多くのスタッフは、主に国内で業務に携わっています。私が所属するマーケティング部スポンサーサービス課は、ご支援者の皆さまへの報告・お問い合わせ対応などを行っています。

WV事務所の様子。国内で働くスタッフもたくさんいます

WV事務所の様子。国内で働くスタッフもたくさんいます

私は現在、主に「チャイルド情報管理」を担当させていただいています。チャイルド情報管理の仕事は、まず出勤して一番に「ディスケットを読み込む」ことです。ディスケットというのはチャイルド情報をやりとりしているデータファイルのことで、この中に、現地事務所でアップデートされたチャイルド情報、例えばチャイルドが新しく登録された、学年が変わった、あるいはチャイルド・スポンサーシップから卒業することになったなどの情報が含まれています。

これが現地事務所から送られてくるので、それを日本側の管理システムに取り込みます。その後、そのデータから、今どこのチャイルドを何人ご紹介できるか確認をしたり、データの不備があれば問い合わせをします。また、チャイルドが病気やけがをしたという報告があった場合は、直接スポンサーの皆さまにお電話でご連絡をさせていただいています。

どの国のチャイルドをご紹介できるか、ホワイトボードに記入します

どの国のチャイルドをご紹介できるか、ホワイトボードに記入します

この業務を担当する前、約1年半、私は手紙に関する業務を担当させていただいていました。今の担当に就いてからは約半年、同じ「スポンサーサービス課」のお仕事とはいえ、業務内容はまったく異なり、初めは日々アタフタ、毎日新しいことを必死に覚える日々でした。イレギュラーな対応も多く、焦って周りが見えなくなり自信を失ってしまうような日が多くありました。

しかし、自分が限界を感じているときには必ず、先輩方、ボランティアさん、お電話でお話しするスポンサーの皆さまから温かいお声掛けと大きなサポートが与えられ、ここまでなんとかお仕事を進めてくることができました。私は以前は民間企業に勤めており、実はこの分野での経験はまったくありませんでしたし、途上国の問題について専門的に学んだこともありません。そのような自分が今このお仕事の一旦を担わせていただいていることを心から感謝しつつ、「”何か”はきっとできる」の思いで日々励んでいます。

昨年11月、WVJの初の試みとなるイベント「ワールド・ビジョン・フェス」が企画され、多くの方にいらしていただくべく、私も駅前でのチラシ配布のお手伝いをさせていただきました。私は声を張って目立ったり人に話しかけるということは得意ではないので、とにかく誰でも良いから渡す!というよりは、信号待ちをしている女性の方を中心に、「途上国の子どもを支援している団体なんですが」と言って、確実に受け取っていただけることを狙って話しかけてみました。

「途上国」という言葉が、比較的多くの方に興味を持っていただけるキーワードかなと思ったからです。すると、反応は見事に別れました。「おっ」と反応をしてチラシを受け取って下さる方と、そうでない方がよくわかりました。お渡しする方を絞ってお声掛けをした結果、私の感覚として10人中8人くらいの方々がチラシを受け取ってくださいました。

フェスには合計160人もの方々がご参加くださいました!

フェスには合計160人もの方々がご参加くださいました!

また、チラシを配布している最中、東京の街中で行き交う多くの人々を見ていてふと思わされたのが、「この中のどれくらいの人々が途上国の子どもたちに関心を持ってくださっているんだろう・・・」ということです。

すべての人々が途上国の子どもたちを支援することに興味や関心をお持ちとは限らない中、WVJの活動は、「途上国の子どもたちのために何かをしたい」という思いを持ってくださる方々によって支えられています。

先日地元の病院に行った際に、たまたま受付の方が私をWVJの職員と知って話しかけてくださり、本当にキラキラしたまなざしで頬を紅潮させながら私を見つめ、「本当に尊いお仕事ですよね。私も募金、がんばります!」と仰ってくださいました。ボランティアとして、スポンサーとして、また、支援は経済的、また、ご家庭の理由などでできないけれどという中で、思いを持ってくださる方や、周りの方にこのような活動があることを話してくださったり・・・。それぞれの形で「何かはきっとできる!」と、関わりを持ってくださっていることを本当にうれしく思います。

WVJの活動は、始まって26年を経過しました。スポンサーやボランティアの方々のうち、WVJとともに20年以上も歩んでくださっている方々もいらっしゃいます。この働きが、長年に渡り多くの方々の「”何か”はきっとできる」の思いとご支援で続けられてきたこと、そしてこれからも、お一人おひとりの「”何か”はきっとできる」の思いがWVJの活動の大きな推進力となり、子どもたちの豊かないのちを育むことにつながるのだと強く感じます。

この記事を書いた人

WVJ事務局
世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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