【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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【インターン体験記】国際NGOのインターンって何をするの?ためになるの?

タイトルの答えを知りたい方、最後まで読むと分かります!

【自己紹介】
6月から8月末まで、マーケティング第1部新規ファンドレイジング課で、Web広報サポートインターンとしてワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)の活動に関わらせていただきました、後(うしろ)智子です。

現在秋田県にある国際教養大学の4年生で、イギリスでの1年間の留学を終えた後、夏休みの3カ月間何かできないかと考えて応募したのが、このインターンシップでした。

制作したカレンダーを持つ筆者

制作したカレンダーを持つ筆者

【応募動機】
応募動機は簡潔に言うと、今までの大学生活で学んだことを国際NGOで実践に移し、今後のキャリアを明確化すること、でした。

高校生の時に参加したカンボジアでのスタディツアーで国際協力に興味を持ち始めてから様々な活動に取り組んできましたが、私の人生を大きく変えるきっかけとなったのは、大学2年生の時に半年間滞在したルワンダ国連開発計画での、コミュニケーションオフィサーとしてのインターンシップ。そこで学んだことの1つは、国際協力への関わり方に正解などなくて、自分の好きなことを通して人助けすることもできるんだ、ということでした。

そこで、写真や映像、執筆や描画が大好きだった私は、メディアやアートを通して国際協力に関わろう、そのためには専門的にその分野を大学で学びたいと思い、イギリスのイースト・アングリア大学に1年間留学。国際開発のためのメディア学、なんてびっくりするくらいぴったりなコースが世界中探せばあるものです(笑)。

留学先では、それぞれのメディアが途上国の開発においてどれだけ大きな影響を与えうるか、その一方でメディアや革新的なテクノロジーがさらなる不平等や貧困を生みかねない、などといったことを学びました。NGOの広報活動のために使用する写真選び1つをとっても、ただ途上国の現状を伝えるものを選べばいいだけじゃない。被写体となる人々の尊厳を守りながらも開発問題の重大さを伝え、その上で支援がどんな良いインパクトを与えることができるのか、そんな複雑で包括的な物語を伝えるものでないといけない。

留学が終わって、正直様々な理論とその批判を学びすぎたおかげで、あれ結局どの理論がいいんだろう、頭の中は大混乱状態です(笑)。

そこで、大学院に進む前にもう一度広報インターンシップ、特に国連とは毛色の異なる国際NGOでのインターンシップを通して実地経験を積むことで、院で何を学び将来どんな職を選択するのか、明確化したいと思いました。色々なインターンシップに応募した中で最終的に選んだのがここ、WVJでのWeb広報サポートインターン。

世界各国に展開していて、募金額という指標で見ると日本第2位の国際NGO。そんなWVJでは、きっとプロフェッショナルなファンドレイジング/分析スタッフの方々がいて、多くのことを学ばせていただけるのでは、と勝手な期待を抱いて選択しました。私が実際にここで積ませていただいた経験は、その期待を遥か彼方に超えていきました(笑)。

【業務内容・一日の流れ】
具体的な業務内容は、
WVJ公式Facebookアカウントの更新
②WVJで働く方々の取材と記事の執筆
③その他広報のためのデザイン・コンテンツ制作など でした。

ボランティアさんの取材風景

ボランティアさんの取材風景

私は週2-3日、10-18時で勤務していましたが、週の初めに必ず行っていたことは、①Facebookの投稿作成です。世界各国のWVのコンテンツ共有サイトにアクセスして、活動の柱であるチャイルド・スポンサーシップの認知度向上のために適切な写真を選択し、それに沿った文章を書きます。地域はアジアからアフリカまで、分野としては教育保健衛生・生計向上など、本当に様々な内容を週に2-3回発信していました。

次にメインで取り組んでいたのが、②取材をしてブログを更新すること、です。15年間WVJの活動を無償で支え続けてくださっているボランティアの方に、奉仕活動の意義・やりがいなどを伺ったり、木内事務局長を取材して、国際NGOで働くということをテーマにお話ししていただいたりして、それらの取材内容をこのブログで更新しました。

これらの活動のすき間時間に、③ちょっとしたデザイン・コンテンツ制作も任せていただきました。WVJ公式LINEアカウントの宣伝Webバナーを作ったり、チャイルド・スポンサーシップの公式キャラクター『クマネコ』たちをイラストレーターで編集したり…
仕事内容はこんな感じです。午前にFacebookの投稿をして、午後に取材・記事執筆、コンテンツ制作などをしていました。そしてお昼に1時間休憩があるのですが、その前に…WVがキリスト教精神に基づいた団体ということもあり、「チャペル」という名のついた大会議室で短い聖書箇所を読んだりスタッフの方がご自身の体験談などを共有したりする短い時間が設けられています。

特定の宗教を信仰していない私にとっては、正直なところ最初は少し抵抗感がありました。けれどスタッフの中にはクリスチャンじゃない方も多くいらっしゃるし、別にWVは布教団体ではありません。人の言動を判断する前にまずは自己を振り返えろう。何か良い変化をもたらしたいのなら誰かに何かを強制するのではなく、まずは自らを変えていこう。そういう人生の教訓を学んだり、日々の感謝を共有する時間をもったり…。宗教とかは関係なしに、いつも心が洗われる、私にとってとても大切な時間でした。

チャペルでお話の時間

チャペルでお話の時間

このようなチャペルの時間を含め、様々な業務やスタッフの方々との対話を通して、3カ月間とても濃密な学びの時間を過ごすことができました。

【WVJでインターンシップをするメリット】

まずは実際に長期間インターンとして活動に関わることで、国際NGOの仕組み、より詳しく言うと緊急人道支援長期的な開発援助アドボカシー活動などといった国際NGOの働きが、どう世界の諸問題の解決に貢献しているのか、体感することができます。

また広報インターンに絞って言えば、大学で学習した理論を実践に移すことで、国際NGOの広報においてどんなSNSの投稿や写真・映像の使用が本当に’良い’といえるものなのか、自分の中で答えに一歩近づくことができました。特にWVJには、私の想像を遥かに超えたマーケティングや分析のプロ集団がいて、先進国にある国際NGOの活動の柱でもあるファンドレイジング、そのための広報戦略を深く学ぶことができます。

視聴した映像について意見交換中

視聴した映像について意見交換中

さらに大手証券会社や国連機関で働かれていた方など、多様なバックグラウンドを持ったプロフェッショナルの方々と日々仕事をする中で、将来に役立つ様々なアドバイスをいただけます。国際NGOだけではなく、国際機関企業のCSR、ソーシャルビジネスといった他の国際協力の可能性との比較を通して、今後のキャリアの明確化を図ることができました。

そして日本のマスメディアや国連機関など、様々な機関・国でインターンシップをしてきた私にとっても、WVJでのインターンシップは驚きの連続でした

まずは、インターン1人に対してスタッフの方1名がメンターとしてついてくれます。私の場合は、企画の相談やSNS投稿内容の添削など、毎回とても丁寧に指導していただきました。

また、常にインターンの意見と自主性を尊重してくれます。事務局長やボランティアさんの取材・コンテンツ制作など、1から企画書を作って様々なアイデアを実現することができ、本当に将来国際協力に関わる人材育成に力を注いでいらっしゃるのだな、ということを強く感じました。

 

【インターンシップをしようか迷っている方へ】
長期間、無償でインターンシップをすることは確かに志無くして可能なことではないし、目的がないのならバイトをしてお金を稼いだり、大学生活をエンジョイする方がいいかもしれません。けれど私が伝えたいことは、time is priceless(時間はお金では買えない)ということです。

大学にはお金を払ってまで何かを学びに行っている、けれどWVJでのインターンシップでは、無料で(!)国際NGOの様々な業務を経験できる、捉え方によってはお得すぎませんか!?(笑)

大学での学びを還元し、自分のビジョンを明確化する機会としてのここでの学びの時間は、まさにプライスレス。

もしあなたが開発問題や国際協力に興味があって、キャリア選択に迷われているとしたら、このインターンシップから必ず何か答えを見つけ出すことができるでしょう。

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【関連ページ】

国際協力NGOでのインターンとは
採用情報
チャイルド・スポンサーシップとは

この記事を書いた人

WVJ事務局
世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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