マーケティング第1部の目黒です。一人でも多くの方がチャイルド・スポンサーシップにご参加くださるように活動しています。町がだんだんとクリスマスイルミネーションに染まり、素敵に華やかになってきましたね。そろそろクリスマスや年末の楽しい予定を考える時期ですが、ワールド・ビジョン・ジャパンでは毎年クリスマスキャンペーンを行っているため、担当者としては、この時期は、キャンペーンのことで頭がいっぱいです。
クリスマスまでに3000人のチャイルド・スポンサーを募集する、「この子を救う。未来を救う」キャンペーン。11月、12月の2カ月間で、3000人のチャイルドたちに新たにチャイルド・スポンサーを紹介し希望を届けることを目標としていますが、決して簡単なことではありません。でも本当はもっともっと多くの子どもたちに希望を届けたいのです。
日本にいたら、実感がわかないいかもしれませんが、今、世界では年間590万人の子どもが5歳になれずに命を落としています。毎秒に換算すると、実に5秒に一人の割合。少し前までは4秒に1人、3秒に一人でしたので、少しずつ改善できてはいますが…。1億6795万人の子どもが児童労働を強いられ、5700万人の子どもに教育の機会がありません。
このキャンペーン広報のために、担当スタッフがバングラデシュに子どもたちの映像を撮りにいきました。首都ダッカで、巨大なゴミ山に4歳の時から毎日休むことなく通っているモスミちゃんという10歳の女の子がいました。その日を生きのびるため、家族の生活を支えるため、売れるごみを探し続ける毎日です。そのリアルな様子を撮影隊が映像に納め、帰国後、テレビに流す映像が作成されましたが、お茶の間にその様子を届けるためには、そのままの映像では流すことができず、マイルドになっています。ずいぶん衝撃的な映像なのですが、それでも、実際の匂い、暑さ、湿気など、その劣悪な環境すべては表現しきれていないと撮影担当者は言っています。
今、この時も、売れるものを探しに一日の大半をごみ山で過ごしている子どもたちがいます。水を得るために、何キロも先の水源まで重たい水を運んでいる子どもたちがいます。本当は家族に守られて過ごす幼少期、家族を支えるために働きにでている子どもたちがいます。
一方、日本でも生きるのは決して簡単ではないですし、悩み多き社会かもしれません。問題も山積し、将来に対しての希望的な展望も見えにくい時代です。それでも、私自身、蛇口をひねれば水を飲むことができ、食事をいただき、安全に生活し、ごみ山とはかけ離れた生活をしています。
厳しい生活を強いられている子どもたちを取り巻く現実を、日本の皆さまにどう伝えれば良いのか?どうすれば、知っていただき、思いを寄せていただくことができるのか。簡単ではない、試行錯誤の毎日ですが、このクリスマスキャンペーンを通して、一人でも多くの子どもたちに希望を届けるために最善を尽くしていきたいと思っています。チャイルド・スポンサーを見つけて、「あなたのことを思い応援してくれるやさしい心を寄せてくれる人が日本に見つかったよ」とクリスマスプレゼントのように伝えてあげたい。
そして参加してくださる日本の支援者の方々にも、支援することで得られる喜びをクリスマスプレゼントのように届けられることを心から願っています。そんな温かい思いの輪が広がれば、きっと日本社会にも温かい火がともされると信じています。
マーケティング第一部 部長 目黒 由美子
バングラデシュの撮影の裏側「『生きていれば、また会える』という嘘」
クリスマスまでの「この子を救う。未来を救う。」キャンペーン期間中は、ワールド・ビジョン・ジャパンのスタッフ、ボランティア、インターンの支援に携わる想い「今、私にできること」シリ ーズを掲載します。次回は、11月16日、コミュニケーション課でグローバル教育とSNS担当のインターンとして活躍中の奥山佑里さんのブログ「これから社会人になる私にできること」です。お楽しみに!
この記事を書いた人
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世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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