私の出身は沖縄です。
こちらにきて、秋に生まれて初めて金木犀のにおいをかいだり、満員電車であやうく窒息しそうになったり、手を挙げずともバス停に停車するバスに感動したり、東京生活を満喫しています。
特に電車は、いつまでたっても慣れない乗り物で、いまだに路線図を見てもどの路線がどこへ行くのか、一向に理解できていません。
毎日ドキドキです。
そんな電車の中で、この間「この席は7人がけです」という表示を見ました。(どの電車もそうなのでしょうか?)
「7人」と聞いて「7人の侍」(超名作)が頭を掠めた後に、
「世界でおよそ7人に1人が飢えている」
という事を思い出しました。
地球には実は、全ての人々が食べられるだけの食糧が生産されています。
しかし、紛争や貧困、異常気象、食糧価格の高騰、
その他色々な原因によって1日に何にも食べられない人々が、
世界にはおよそ7人に1人、存在します。(出展:WFP国連世界食糧計画)
電車の席の、あの一列に座ったうちの1人は、食べることができず、
飢えていると考えると、ちょっとびっくりしてしまう数字です。
ワールド・ビジョン・ジャパンで、私が今携わっているのは、WFP国連世界食糧計画(以下WFP)をパートナーとして行っている食糧援助事業です。
一日の糧を得る事ができない人々のために、
ワールド・ビジョンは、WFPという国連機関と共同で、世界中で食糧を配っています。
ただ配るだけではなく、どうすれば人々が安定して食糧を得て、
栄養価のある食事をし、持続的に生きていく事ができるのかを考えて、
事業計画からほとんどをワールド・ビジョンが行っています。
東京の事務所では、現地のワールド・ビジョン事務所が行うプロジェクトをサポートするために、
若造なりに、新人なりに、必死です。
人は食べられないと、死にます。
「今日は何を食べよう」ではなく、「今日は食べられるだろうか」。
毎日そう考えている人々が、世界に、今生きています。
7人に1人。
ワールド・ビジョンでは、このクリスマス、募金を受け付けています。
集められた募金は、食糧支援事業等に使われる予定です。
募金やチャイルド・スポンサーシップを通して、
「何か」を始めて下さる方々の想いをばねに、励む毎日です。
この記事を書いた人
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イギリス、マンチェスターメトロポリタン大学にて政治学部卒業。
大学在学中にWFP国連世界食糧計画にてインターン。
2010年9月より支援事業部 緊急人道支援課(旧 海外事業部 緊急人道支援課)ジュニア・プログラム・オフィサーとして勤務。2012年9月よりプログラム・オフィサーとして勤務。2016年7月退団。
趣味:読書、映画鑑賞、ダイビング
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