ウズベキスタンにいってきました。
今回は、ワールド・ビジョンが4年越しに行っている障碍者支援プロジェクトのモニタリング(中間管理)が目的です。
ですから、障碍を持っている子どもや大人の方々とたくさんお会いする機会がありました。
正直、ショッキングなこともたくさんありました。
いろいろ、たくさん、勉強しました。
そのなかで、とくに印象に残ったことを、何回かにわけて、いくつかお話したいと思います。
まず強烈な印象だったのが、国立の障碍児施設にいる子どもたちです。そこには、100名以上の子どもたちが預けられていました。乳児から18歳まで。性別、障碍の種類・程度でおおまかにクラスわけされていましたが、中には、どこに障碍があるのかな?と思うような、日本だったら施設に預けられることはまずないような子ど もたちも多くいたように思います。
ウズベキスタンでは、障碍を持つ子どもが生まれると、経済的な理由から介護が難しいため、施設に預ける家庭がほとんどなのだそうです。障碍を持つこと、持っている子どもがいることが家族の恥、といった偏見もまだ根強く、旧ソ連諸国の名残で、施設の利用料が無料ということも、こうした傾向を助長しているようです。
そんな事情で家族を離れて暮らす子どもたちですが、会いにいくと、本当に屈託なく笑い、わあーっと近寄ってきます。私はウズベク語もロシア語もできないので、ある意味、子どもたちと一緒。コミュニケーションは「遊び」です。限られた時間ですが、楽しく過ごしているうちに、ぴっとりとくっついて、離れなくなります。やはり、幼いなりに人恋しいんだろうなぁ、と、切なくなりました。部屋を出るときは、スタッフに引き剥がされるようになってしまい、後ろ髪をひかれる思いをしました・・・。
この記事を書いた人
- 青山学院大学を卒業後、国際協力銀行(JBIC)前身のOECFに入社。途中英国LSE(社会政策学)、オックスフォード大(開発経済学)での修士号取得をはさみ、アフリカ、インドネシア、フィリピンにおいて円借款業務を担当。母になったことを契機に転職。東京大学にて気候変動、環境、貧困など21世紀の課題に対応するSustainability Scienceの研究教育拠点形成に従事。「現場に戻ろう」をキーワードに08年10月よりWVJに勤務。アフリカ、中南米、ウズベキスタンを担当。2011年5月より、東日本緊急復興支援部長。2013年4月より副事務局長。2017年4月より事務局長。2020年4月より現職。青山学院大学非常勤講師、JICA 事業評価外部有識者委員、JANIC理事、日本NPOセンター副代表理事
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