2010年5月7日で、ワールド・ビジョン・スーダン事務所で、南部スーダン アッパーナイル地域プログラム統括マネジャーとしての二年間の勤務を終えた。それ以前の2007年4月から2008年4月の間、ジャパン・プラット・フォーム支援事業マネジャーとして出向していた時期の一年を含めると通算で三年間、南部スーダンで働かせていただいた。
最初の一年間は、一事業の実施だけに集中していればよかったが、後半二年間は、アッパーナイル州都マラカルで、アッパーナイル地域プログラム(アッパーナイル州4県、ジョングレイ州2県-地図の印の付けられた地域)全体の人事(全スタッフ数131人<女性25人、男性106人>、国際スタッフ11人・スーダン人スタッフ120人)、プログラム、財務、総務や調達の統括、スタッフの安全、州行政機関や国連機関との渉外、ファンド・レイジング、ドナー訪問時の随行などの職務に携わった。
「こんな大きな責任を自分が負うことができるのかしら。女性のリーダーが数少ないスーダンで事業統括マネジャーとして働けるのかしら。」と2008年5月の赴任前の機内で悩んでいたことを思い出した。
そんな時、自分ひとりで重荷を担ぐのではなく、チームのひとりひとりと仕事を分担すればいいのだと、気づいた時にすとんときた。
その①では、日々厳しい現場で働いている、アッパーナイル地域プログラム・チーム(財務、調達・ロジ、人事、総務、事業の質管理)の紹介をしたい。
チームの紹介
財務チーム:
アッパーナイル地域プログラムの現金管理、月次・四半期財務報告書の作成などを、チームリーダーのレオナード・カンディ(国際スタッフ)、アシスタント・財務オフィサーのカミサ・ジョン(スーダン人)、アブラハム・モーゼス(スーダン人)の三人でこなす。
調達・ロジチーム:
チームは、クレメント・バジア(調達)・ジュリアス・アーメット(ロジ)・サイモン・コー(倉庫)の三人からなり、全てスーダン人スタッフ。ワールド・ビジョン・スーダン事務所の調達の約80%は、マラカルやその近郊で調達する(マラカルの市場で扱われる資機材の大半は北部よりトラック・船などで持ち込まれている)。そのため、3人のスタッフは常に忙しい。
人事チーム:
アッパーナイル地域プログラム・スタッフの採用、給与計算、休暇管理、スタッフの契約更新などを、アシスタント人事オフィサーのフィリップ・アディアン(スーダン人)一人でまわしている。
総務チーム:
スタッフやゲストの移動手配(フライト、宿舎)、車両・燃料・資産の管理、行政組織、コミュニティ・リーダーとの調整、事務所・スタッフ宿舎の管理・維持など、プログラムを円滑に運営する上で欠かせないチームだ。総務チームは全27人(総務オフィサー、アシスタント総務オフィサー、アシスタント・テクニカル・オフィサー、ドライバー、警備員、清掃スタッフ)。
事業の質管理チーム:
チームは、プログラム・オフィサーのベネディクト・マキオ(国際スタッフ)、モニタリング・評価オフィサーのヘレンガニ・ベベ(国際スタッフ)、アシスタント・モニタリング・評価オフィサー、チャン・クォッチ・ボル(スーダン人スタッフ)の三人。チームは、事務所新規事業の形成、ドナーの報告書の取りまとめ、事業進捗のモニタリング・評価を行うなど、アッパーナイル地域プログラムの質を向上させるために不可欠のチーム。
この記事を書いた人
- 大学でスワヒリ語(東アフリカの言語)・アフリカ地域学を学んだ後、在ケニア日本大使館において在外公館派遣員として勤務。そこで、ストリートチルドレンへのボランティアを経験したことから、困難な状況にある子どもたちへの支援がライフワークに。留学、タンザニアでの協力隊を経て、2003年2月よりワールド・ビジョン・ジャパンに勤務。リベリア、スーダン、南スーダン駐在を経て、2010年5月より東京事務所勤務。現在、緊急人道支援課長。関西に住む3人のかわいい甥っ子・姪っ子たちの成長が元気の源。
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