【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

Read Article

やらなきゃ、動くものも動かない。

ワールド・ビジョン・ジャパンに入団して、もう少しで一ヶ月になります。
光陰矢のごとしとはこの事です。
毎日、学ぶ事が本当にたくさんあるので、一日が過ぎるのがとても早く感じています。
私は、ジュニア・プログラム・オフィサー(JPO)として、緊急人道支援課に配属されています。

なぜ、今ワールド・ビジョンで働いているのかを、ちょっとだけ書きたいと思います。
「なぜ私は毎日おいしいご飯が食べられるのに、世界では食べられない人がいるんだろう」
という疑問は、何も私だけではなく、多くの人が感じる疑問なのではないかと思います。
私は、そこに答えを見つけ出したくて、何らかの解決策を見つけたくて、
大学で政治学を学ぶ事にしました。全体的な、世界のシステムを学ぶ事で、
何かが見えてくるかもしれないと考えたからです。

私はそこで、世界中の多くの人が飢えている現実と、その根底にある様々な問題を知りました。
ですが、解決策などというものは、見つかりませんでした。
今思うと、ちょっと見当違いな考えですが、私は大学で勉強すれば、長年の疑問への答えと解決策が見つかると思っていたので、
正直少し、がっかりしました。
と同時に、じゃあ自分でもがいて探していくしかない、と思い直し(立ち直りが早いのがとりえです)、
ボランティア、インターン、アルバイト、旅行、とりあえず、自分のアンテナに引っかかる事、疑問の解決のヒントになりそうな物を、
できる範囲でやってきました。(もちろん楽しみながら!)

闇雲に走ってはいましたが、そのプロセスの中で、自分で「体験する事」がどれほどに大切かを学びました。
紆余曲折を経て、クリスチャンにもなりました。
大学生活で、学校外での活動のほうが、今思うと貴重だったと感じています。
そのうちに楽しい大学生活も終盤にさしかかり、現実的に卒業後の事を考える時期がきました。

インターンやボランティアの経験をして、国際協力であったり、援助の世界というものに、大きな魅力を感じていましたが、
社会人経験を積んでから目指したほうが絶対に良いと思っていたので、
最初は一般企業を、しかもしっかり経験が積める(と思う)日本の企業を、とりあえず片っ端から受けてみました。

ところが、外国にいて面接にも来れず、実際にどのような職種につきたいという希望も薄く、
さらには今流行の「自己分析」というものが最高に苦手な私に、お声がかかるはずもなく、
この就職氷河期、「多分地元でゆっくり暮らすのがあってるんだはず」と半ば腹を決めかけていたところに、
ワールド・ビジョンでの人事募集を見つけました。
ウェブサイトの下に小さく載っていた「人事募集」の部分を読んで、一番最初に思ったのは、「面白そう!でも無理だろうなぁ」です。
やはり職業の性質上、社会人経験があったり、途上国での経験がある人というのが確実に求められているだろうし、
実際問題、私は東京で満員電車に乗ったりできるのか、etc…考えれば考えるほど、自信はありませんでした。

応募の前にもかなり迷いましたが、それでも、応募しようと考えたのは、「とりあえずやらなくちゃ、動くものも動かない」、という
変な自己暗示でした。おそらくこの自己暗示は、大学時代の経験からきていると思います。

失敗しても受からなくても、とりあえず何かが動いた事に違いはない、と考えたのです。

でも落ちるだろうな、となぜだか思い込んでいたので、毎日オフィスで色々学びながら不思議な気分になります。
自分の計画とは少し違った形でしたが、ワールド・ビジョンに勤務できる事が、今一番うれしいことです(失敗し通しですが・・・)
これからも、新米JPOとして思った事、感じた事を報告できればと思います。

この記事を書いた人

國吉美紗プログラム・オフィサー
イギリス、マンチェスターメトロポリタン大学にて政治学部卒業。
大学在学中にWFP国連世界食糧計画にてインターン。
2010年9月より支援事業部 緊急人道支援課(旧 海外事業部 緊急人道支援課)ジュニア・プログラム・オフィサーとして勤務。2012年9月よりプログラム・オフィサーとして勤務。2016年7月退団。
趣味:読書、映画鑑賞、ダイビング
Return Top