国際協力の現場というと、どんな場所を思い浮かべますか?
「現場=海外」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
支援地域に滞在し、現地の人々とコミュニケーションを取りながら事業を実施していくことは、国際協力の現場を表すメインの舞台でしょう。
しかし、日本国内にも現場があります。
ワールド・ビジョン・ジャパンは約80名のスタッフで構成されていますが、約30名が支援地域の業務に携わる支援事業部、約40名は国内でのファンドレイジングや広報の業務に携わるマーケティング部、約10名は管理部門(サポートサービス部)のスタッフです。
今回はワールド・ビジョン・ジャパンの組織を支える、
サポートサービス部、財務・経理課の働きについて紹介します。
日々の業務は一般の企業と変わりません。現金出納や、業者さんへの支払い、帳簿もつければ、決算書も作ります。
一般企業と違うところは、日本の支援者の皆さまからの「困難な状況にある子どもたちに支援を届けたい!」というあたたかい想いがこもった支援金を適切に管理し、支援地域に届け、子どもたちの命と健康を守ることです。
財務・経理課の現場は「日本」です。海外の現場に行く機会はあまりありません。
しかし、請求書や精算書、領収書から海外の現場を想像することができます。
例えば、支援事業部のスタッフの出張精算書を確認するときは、
今回は支援地域の村まで行っているから子どもたちに会えたのかな?
現地の子どもたちの様子はどんな感じなのかな?
何度もワークショップをしているけれど、事業はうまくいっているのかな? など。
想像できないときは担当スタッフに話を聞き、現場のイメージを膨らませます。
そのためにスタッフ間のコミュニケーションは不可欠です。
また、マーケティング部の印刷費は、どんな印刷物で、何枚刷って、いつどこで配るのか。
その印刷物の効果はいつごろ出始めるのか・・・などなど。
費用の支払いだけでなく、その先に見えるものを想像しています。
NPO法人は、支援者の皆さまからの寄付で成り立っているため、その寄付が適切に使われているのか、会計の透明性と説明責任が求められます。
一つ一つの費用がどのような性質のもので、現地にどのような効果をもたらすのか説明を求められた際に、自分の言葉で説明できるかを考えています。
財務・経理というと会計の知識とお金の計算がメインと思われがちですが、想像力とコミュニケーション能力が大切なのです。
そして、スタッフ自身が世界の子どもたちの健やかな成長の助けとなる働きをしたいという想いを持ち続けることも必要です。
海外の現場に行かずして、このモチベーションはどこから?
と聞かれたら、オフィスからとお答えします。
出張者からの報告を聞いたり、
帰国した駐在員から現地スタッフの想いを聞いたり、
マーケティング部のスタッフから日本の支援者の話を聞いたり・・・。
ワールド・ビジョン・ジャパンのオフィスは子どもたちの困難な状況を変えたいと想う方々の熱い気持ちで溢れています。
財務・経理課の現場は「日本」です。
日本の皆さまが安心して寄付できる団体であり続けるために、財務・経理課は信頼できる質の高い業務を遂行し、どんなときでも説明責任を果たせるように努めています。
私たちの働きが、子どもたちの夢をかなえるための道を照らす光となりますように。
「すべての人々に“何もかも”はできなくとも、誰かに“何か”はできる」
子どもたちの光輝く笑顔のために。
サポートサービス部 財務・経理課
大久保
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【関連ページ】
・数字で見るワールド・ビジョン・ジャパン
・情報公開
・なぜ”国際協力NGO”で働くのか?
この記事を書いた人
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世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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