【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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“教科書がもらえる”は、世界の当たり前じゃない?!

ブラジル出身、2児の父、スタッフの桑原です。
小学校3年生の息子は4月になると学校でたくさんの教科書をもらってきます。低学年ですが学習用のドリルもあって、かなりの量。息子は「重い!」と文句を言いながら持ち帰ってくるのですが、そんな息子の声を聞くたびに、「贅沢言うなよ。お父さんが子どもの頃はね・・・」とつい、昔話を始めてしまいます。

“教科書がもらえる”は、世界の当たり前じゃない
私は小学校4年生まで、ブラジルのサンパウロで育ちました。学校も地元のローカル校に通っていました。ブラジルの小学校では、教科書は無料では配られません。毎年進学するたびに、学校の近くにあるブックストアに教科書を買いにいくのです。

クラスメイトの中には、教科書を買えない子もいました。そういう子たちはどうするかというと、上級生のクラスに行って、お古をもらってくるのです。

学校に行ける、教科書があるって実はスゴイこと

学校に行ける、教科書があるって、実はスゴイこと

幸い私は新しい教科書を買ってもらえたのですが、来年、次に誰かにあげられるように、カバーをつけて大切に扱っていたことを覚えています。もちろん、教科書に線を引いたりもしませんでしたし、落書きなんて言語道断。余談ですが、日本の学校に引っ越して来た時、教科書に落書きしている子や教科書に折り目をつける子を見て、すごく驚いた記憶があります。それほど、教科書に対する意識は、日本とブラジルでは違っていました。

授業で使うノートも違いました。ノートも貴重でしたので、クラスメイトの多くはできるだけページがなくならないように、定規で線を書いて行を増やし、一生懸命小さな字でノートを書いていました。

突然、学校に来なくなる同級生
学校に突然来なくなる子もいました。友だちがしばらく休んでいて、先生に聞いてみると「学校辞めたよ」と言われ、寂しい気持ちになったことを覚えています。でも、そんなことも割と普通にあって、特別なことではありませんでした。学校を辞めた友だちが、畑で働いているのを見かけたこともあり、学校に通うことも、当たり前ではないと思ったことを記憶しています

教室数も足りないため、同じ教室を高学年と低学年が一緒に使っていました。午前と午後でクラスが分かれていて、お昼を挟んで入れ替わるのです。お昼には無料で配られる給食がありました。給食と言ってもスープ1杯。ときにはココアだけという日もありました。私は家で昼食を食べられたのですが、後に母に聞いたのは、その日この給食しか食べられない子どもが多いということでした。

未来を変える教育のちから
私がブラジルにいたのは20年も前なので、今は状況が変わっているかもしれません。しかし、今も世界には小学校に通えない子どもが6,100万人います。学校がないから、お金がないから、女の子だから、理由はさまざまです。しかし、教育は基本的人権であり、質の高い教育が子どもたちの未来をひらき、よりよい世界を作り上げます。

子ども時代、ワールド・ビジョンの支援を受けて、人生が劇的に変わった子どもたちが多くいます。たとえば、ケニアのスティーブンさん。

幼少期支援を受けたケニア出身のスティーブンさん

幼少期支援を受けたケニア出身のスティーブンさん

スティーブンさんはスラムの貧しい家庭に生まれました。小さい頃、ワールド・ビジョンの支援を受けて学校に通えるようになりました。優秀な成績を修め、奨学金を得て、現在京都大学院で学んでいます。将来はケニアに帰り、日本で学んだことを活かし、生まれた町やそこに住む子どもたちを支援することを夢見ています。

また、ワールド・ビジョンの支援を受けて、医者になった同じケニアのジョンさんやベトナムの病院で活躍されているタンさんがいます。このように教育を受けられる環境さえあれば、子どもたちの未来はひらかれ、一人の子どもの人生にとどまることなく、多くの人によい影響を与える存在となります。

もし今、あなたが支援を必要としている一人の子どもに手を差し伸べるなら、その支援は世界を変える力になります。今、世界の子どもたちの未来を救う、チャイルド・スポンサーになりませんか。

あなたを待っている子どもがいます。チャイルド・スポンサーになってください。
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ルワンダの子どもたちと筆者

ルワンダの子どもたちと筆者

マーケティング部 新規ファンドレイジング課
桑原 武

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関連記事
・ケニアのスティーブンさん(本人出演の動画あり)
・ケニアのジョン医師
・ベトナムのタン医師

桑原スタッフの過去のブログ
・私がワールド・ビジョンで働く理由 ~ブラジルで見た影~
・一人の「力」でできること ~タンザニアで出会ったプリスカちゃん~

この記事を書いた人

WVJ事務局
世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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