【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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今だからこそ伝えたい、支援地の香り

皆さま、こんにちは。法人・特別ドナー課の清海(キヨミ)と申します。いつもブログを読んでくださりありがとうございます。

私が所属する法人・特別ドナー課では、個人・法人の皆さまによるチャイルド・スポンサーシップや、募金へのご協力に加え、特別プロジェクト支援を担当しており、支援の成果を視察するため、支援者に同行して事業地へ出張する機会があります。新型コロナウイルス感染症の発生以降はスタッフの出張が制限され、現在も渡航できない状態が続いています。

そんな支援地へ行けない今だからこそ、自宅にある思い出グッズで支援地域の子どもたちや人々に思いをはせよう!と思います。

東アフリカのマラウイの布

まずは、東アフリカのマラウイの布。地域・民族によってデザインや製法も様々なアフリカ布ですが、WVJが支援している東アフリカの国々の支援地域でも布を洋服代わりにして防寒やおしゃれのために日常使いしています。1枚の布は貴重でそれぞれが気に入った色や柄のものをまとっています。

当初、私と同僚スタッフの2名で訪問予定であったマラウイのクーユADPを様々な事情で私だけ行けなくなってしまったことがありました。ですが現地の人々は、私も来ると思って、歓迎の意味でこの布を準備し、待っていてくれたのです。帰国した同僚スタッフから受け取りました。マラウイへは行っていないのに、その気持ちが嬉しくて今も大事にとっています。

ビーズで名前を刺しゅうしてくれた特別な布

ビーズで名前を刺しゅうしてくれた特別な布

ある企業からのご支援で行ったこのプロジェクトでは、中学校に女子寮を建設し、40人の女子学生が安全な環境で勉強を続けることができるようになりました。片道10~20㎞もある長距離の通学が様々な中退の理由の一つであったり、また通学途中に動物や暴力の危険にさらされる女生徒も多かった中、この女子寮は、女子生徒が中等教育を続ける道を拓くものとなりました。いつか、現地を実際に訪問し、この女子寮で暮らし学ぶ女の子たちに会える日が来ることを楽しみに待っています。

支援により建設された女子寮と、そこで暮らす中学校の女子生徒たち(マラウイ)

支援により建設された女子寮と、そこで暮らす中学校の女子生徒たち(マラウイ)

地球あちこちティーセレクション

続いて、地球あちこちティーセレクション!私が支援地に行ったときに買ったものや、同僚スタッフからもらったものなどです。支援者にお会いするとき、お茶好きの方がいらっしゃったらいつかお見せしようと思ってコレクションしています。

さまざまなパッケージも楽しいティーバッグ

さまざまなパッケージも楽しいティーバッグ

それではご紹介しましょう。上段左から、ヨルダンのダマスクローズティー、スリランカのアールグレイ、ネパールのヒマラヤ緑茶、下段左から、バングラデシュのレモングラスティー、ケニアの紅茶、ウガンダの紅茶、です。お味はどうでしょうか!想像するのも楽しいですね。

ルワンダの支援地域では、朝ご飯はミルクティー1杯ということもあります。1杯のお茶を飲むためにも、安全できれいな水が必要です。

1杯のミルクティーは子どもたちにとって貴重な食事にもなる(ルワンダ)

1杯のミルクティーは子どもたちにとって貴重な食事にもなる(ルワンダ)

モンゴルのお人形

次は、モンゴルから。ハイラアストADPを訪問しました。カラフルな色のお人形は、色とりどりの紐を編んでできています。民族衣装を着ていますね。伝統的住居ゲルの形をした物入れは羊毛フェルト、手前のカードは切り絵です。

人形、ゲル、手作りカード(モンゴル)

人形、ゲル、手作りカード(モンゴル)

これらを見ると、鮮やかな衣装で優雅に踊る民族舞踊や、壮大な草原に吹く風を思い出します。カードは、ハイラアストADP内で、チャイルドの保護者が手作りして販売している品です。素敵なデザイン、繊細な技術です。

生計向上支援とは家族の収入を増やすためのさまざま活動ですが、このような手工芸品の製作や研修などのサポートもあります。家計の収入が増えることによって、子どもの教育費や栄養のある食事、病院や薬の費用などにつながり、生活が変わることで、貧困から抜け出すきっかけになることを目指しています。

チャイルドが住むゲルを訪問し、子どもたちが安全に遊べる砂場を作るお手伝いをしました

チャイルドが住むゲルを訪問し、子どもたちが安全に遊べる砂場を作るお手伝いをしました(前から2列目の左端が筆者)

スリランカの工芸品とハンカチ

最後に、スリランカ。リディマリヤッダADPを訪問したときの木彫りの象とハンカチです。ハンカチは、モンゴル同様に、生計向上支援活動の一環で製作されたものです。

象とハンカチ(スリランカ)

象とハンカチ(スリランカ)

支援チャイルドのお母さんは、洋裁が得意だったため研修に参加し、WVの支援によりスタートアップに必要なミシン1台の提供を受けました。その後も小規模ビジネスの研修を受け、今では村で小さな洋服店を営んでいます。お店にはびっしりと洋服が並び、経営が軌道にのってから、自分でミシンをもう1台購入したそうです。自信をもって生活の変化を話してくれたこと、同じ村で、ココナッツ製スプーンやスパイス、バッグなどの手作り品を販売する仲間と協力しながら、「村を良くしていきたい」と語ってくれたことを覚えています。

洋服店を営む母親(左端)とチャイルド(中央)、訪問した支援者(中央後ろ)。この母親が作ったハンカチを購入しました

洋服店を営む母親(左端)とチャイルド(中央)、訪問した支援者(中央後ろ)。この母親が作ったハンカチを購入しました

地域の人々に想いをはせる

いかがでしたか?

今日は、我が家にあるグッズの一部をご紹介しました。私自身が雑貨やお茶好きなので、そこから支援地域の経済活動や文化などの一面に触れることが楽しく、ついついお店を覗いてしまいます。グッズを見ると、それぞれの地域の人々を思います。

新型コロナウイルス感染症やその影響で、さまざま困難と不安も多い中、日本の皆さまのご支援によって進めている感染予防に関する啓発活動などWVの活動が人々の不安を和らげ、そして、希望をもつことにつながるよう私も仕事をさせていただきつつ、今日も心に浮かぶ支援地の人々が元気に暮らしてくれていますようにと願っています。

このブログが少しでも支援地域を感じる機会となれば幸いです。

親子が私にそっと近づいてきて、小さな声で「これをあなたに」とくれたピーナッツ1袋。自分たちが収穫したものを差し出してくれました。日本に持ち帰ることはできなかったけれど、嬉しい思い出。(ウガンダ、ナラウェヨ・キシータADP)

親子が私にそっと近づいてきて、小さな声で「これをあなたに」とくれたピーナッツ1袋。自分たちが収穫したものを差し出してくれました。日本に持ち帰ることはできなかったけれど、嬉しい思い出。(ウガンダ、ナラウェヨ・キシータADP)

法人・特別ドナー課
清海 陽子


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この記事を書いた人

WVJ事務局
世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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