日本のトイレは清潔で高機能。戸がきちんと閉まり、時々清掃員のチェックが入り不審物の通報などの体制が整っています。また、ご高齢の方やお子さま連れ、障がいをお持ちの方へ配慮したさまざまな工夫がされています。もちろん屋内に設置され、電気もつきます。
それではここで、ワールド・ビジョン・ジャパンの入っているビルのトイレを初公開します!
・・・といってもいたって普通。よく見る風景ですね。
なぜ突然トイレの話かといいますと、先日チャイルドからチャイルド・スポンサーへの手紙を翻訳していた翻訳ボランティアから現地のトイレに関する質問がありました。
そこで早速手紙チームのスタッフがネパール事務所に問い合わせたところ、トイレに関する文書がメールで送られてきました。なんと12ページにわたり詳細に説明されたネパール式トイレの作り方でした。
現地スタッフによるとネパールの農村部で一般的に使われているのは、この穴掘り型のトイレ(simple pit latrine/dig hole latrine)だそうです。説明書には、家から6mくらい離れたところが適切であること、厚板で足場を固定すること、ふたの設置、小屋の建設に加え、ハエ発生による感染症や水源汚染の危険なども書かれています。
所変わって、今度はケニア。昨年8月に出張に行った際に、ちょうど支援地内の診療所のトイレが新たに建設中でした。近くまで寄って中をのぞいてみると、その深さ6m!どうやってこの穴を掘るのか聞くと、側面に足が入る程度のくぼみをつけながらスコップで掘っていき、終わったらくぼみに足をかけて地上に戻ってくるそうです。その後、小屋を建てて、完成です。
このようにトイレに関する質問から、各地域でその土地にあった方法を取り入れ、設置や使用のために取り組んでいる様子がわかりました。
皆さまのチャイルドはどんなトイレを使うのでしょうか? まだ家や学校にトイレが設置されていない地域に暮らすチャイルドもいますが、皆さまからのご支援によってチャイルドが一日も早くトイレを使えるようになることを願っています。
スポンサーサービス課手紙・ボランティアチームは、スポンサーの皆さまからの手紙に関するお問い合わせに対応しています。チャイルドの手紙に書いてあることで分からないこと、プレゼントに関して、学校教育について、チャイルドの体調や家族のことなど内容はさまざまです。
今回のトイレのように、場合によっては現地に問い合わせをする必要があり、その回答を得るにはそれなりに時間を要することがしばしばです。そのためご支援者の皆さまにも回答まで1カ月ほどお時間をいただくことがありますが、チャイルドの生活が垣間見える貴重な機会にもなっています。
日本とチャイルドが暮らす地域の違いが大きいからこそ、きっとこんな状況だろうな、こんなことを思っているだろうなと想像をめぐらせることも、遠い国に住むチャイルドとの手紙のやりとりの醍醐味かもしれませんね。
皆さまのお手元に届くチャイルドからのお手紙のことで、何かお気づきの点がありましたら、お問い合わせください。
スポンサーサービス課手紙・ボランティアチーム 清海 陽子
この記事を書いた人
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世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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