【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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現地スタッフ来日!一番の気づきは…?

この3月、日本のチャイルド・スポンサーにご支援いただいている東アジア4カ国(インド、バングラデシュ、ベトナム、ラオス)の地域開発プロジェクト(以下ADP)から、11人の現地スタッフが来日しました。「日本のチャイルド・スポンサーを知ろう!」という目的で、一週間の研修を受けてもらうための来日でした。

世界約90カ国にスタッフがいるワールド・ビジョンでは、大小さまざまな研修や会議がありますが、日本のチャイルド・スポンサーの皆さまにご支援いただいている地域で活動する現地スタッフを日本に招聘しての研修は、今回が初めての開催でした。

研修の様子

研修の様子

最初の数日間は、東京事務所の会議室に集まってそれぞれの国での活動状況や課題を紹介し合い、解決策を一緒に考える時間を持ちました。私たちワールド・ビジョン・ジャパンのスタッフにとっても、現地での活動状況を詳しく学ぶ機会となりました。

数カ月前からこの研修を企画・準備をしてきた私は、研修の様子を見守りながら「やはり直接こうして顔を突き合わせながら研修をすることで、お互いに気づきや学びがあるな」と手応えを感じていました。が、いわゆる「座学」での研修をはるかに超えて、現地スタッフに大きなインパクトを与えたのは「ボランティア感謝会」と「ワールド・ビジョン・カフェ(以下WVカフェ)」という2つのイベントでした。

民族衣装で歌って踊る現地スタッフ(ボランティアの皆さんに感謝を表しました)

民族衣装で歌って踊る現地スタッフ(ボランティアの皆さんに感謝を表しました)

「ボランティア感謝会」は、日頃ワールド・ビジョン・ジャパンの活動を支えてくださっている事務所ボランティアや在宅ボランティアの皆さんにスタッフが感謝を表す年に1度の特別なイベントです。郵送物の発送準備や、チャイルドとスポンサーをつなぐ手紙の翻訳など、多くの業務を担ってくださっています。このボランティアの皆さんがパートナーとして活動を支えてくださっていることを、現地スタッフにも知ってもらいたいという気持ちがありました。

ある現地スタッフは、「自分たちも支援地に住むボランティアと活動しているが、働きに対する感謝を十分に伝えていなかったことに気づかされた。こういう時間は大切ですね」と笑顔で語ってくれました。

手を取り合って喜び合うスポンサー(左)と現地スタッフ(右)

手を取り合って喜び合うチャイルド・スポンサー(左)と現地スタッフ(右)

埼玉県と静岡県で開催した「WVカフェ」では、現地スタッフからチャイルド・スポンサーの皆さまに直接現地での活動状況をお話し、子どもたちと地域を代表して感謝を伝えました。交流会では、チャイルド・スポンサーとして支援を始めたきっかけや支援をしていて感じる思いを聞かせていただきました。チャイルド・スポンサーと現地スタッフが涙を流して支援の喜びと感謝を共有する場面もありました。

「チャイルド・スポンサーがいるから支援活動ができる。温かい気持ちに支えられてチャイルドたちは成長している」と心から実感できた様子が伝わってきました。

支援地域を訪問してチャイルドに会い、現地での活動の様子をご覧になったチャイルド・スポンサーの方から「百聞は一見に如かず、ですね」という言葉をいただくことがありますが、その逆もまたしかり。現地スタッフにとって、日本のチャイルド・スポンサーの皆さまと直接お会いできたことは今回の研修で最も大きな学びとなったようです。

今回来日していた11人の現地スタッフは、それぞれの国で担当する地域のスタッフやボランティアをまとめる「ADPマネージャー」という役職のスタッフがほとんどでした。研修の最後、マネージャーたちが口々にこう語ってくれました。

「日本のチャイルド・スポンサーがどれだけ支援地域の子どもたちのことを思ってくださっているかを知り、私たちも励まされました。皆さまの温かい気持ちを、自分たちの支援地域で活動するスタッフや地域の人々に伝えます!」

怒涛の研修が終わって1カ月あまりたったある日、今回の研修に参加していたマネージャー2人からskypeで連絡がありました。

「今ADPスタッフのみんなが集まっているんだよ。何かぜひ一言メッセージを!」とのこと。なんと、日本で学んできたことをほかのスタッフに伝えている研修の真っ最中だというのです。

「研修での学びをほかのスタッフにも伝えます」という約束をさっそく実践してくれているんだ!と、胸が熱くなりました。Skypeの小さな画面では、マネージャーと同僚たちが輝くような笑顔で手を振っています。私たちチームもWebカメラのついたパソコンの前に集まり、「Thank you from Japan!!」と手を振りかえしました。

こうした支援現場を支えるスタッフの働きが、子どもたちに良い成果をもたらし、そのことを日本の皆さまに伝えられる結果につながっていくことを願っています。

スポンサーサービス課
今井 かおり

研修の最後に集合写真を撮りました(前列右から3人目が筆者)

研修の最後に集合写真を撮りました(前列右から3人目が筆者)

この記事を書いた人

WVJ事務局
世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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