【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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ひかりちゃんの心が、豊かな言葉でいっぱいになるように

話しているときのようす

話しているときのようす

南三陸町の避難所で小学生たちと話しをしていると、ひかりちゃんという3歳の女の子が仲間に入ってきました。自分も、お兄さんやお姉さんの仲間に入ろうと、ひかりちゃんは、たどたどしくはなしてくれました。

「じしんのとき、ひかりちゃん、すわってた」
「ひかりちゃん、おそとにでた」
「おみせも、こわれた。おうちも、こわれた」
「おばあちゃんとぴーちゃんは、ゆくえふめ」
「おとうさんと、おかあさんは、ぶじ」
「**ちゃんと、**ちゃんはぶじ。
**ちゃんと**ちゃんは、ぶじかどうかわからない・・・。」

「行方不明」「無事」「無事かどうかわからない」という言葉は、通常では3歳の子どもの口から発せられる言葉では無いと思いました。

ひかりちゃんの周りで、頻繁にこれらの言葉が語られ、ひかりちゃんもそれらの言葉を使うようになったのでしょう。ひかりちゃんが、どの程度それらの言葉の意味を理解しているかはわかりません。
でも、”おばあちゃんがいないことが「ゆくえふめ」”というのだなどと、それらの言葉の意味を、ひかりちゃんなりに理解しはじめているのだろうと感じました。

3歳にして、これらの言葉を知ってしまったひかりちゃんです。でも、これからたくさんの言葉を覚えていく中で、「元気」「嬉しい」「楽しい」「安心」などといった言葉を一杯覚えてほしいと思います。そして、それらの言葉が、ひかりちゃんの心を、そして周りの人々の心を豊かに満たすようになることを願わずにはおれません。

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この記事を書いた人

高木克巳
関西大学卒業後、地質調査・井戸掘削会社および斜面保護・緑化会社に勤務。現場作業や土木施工監理技師として施工管理などを担当。
1992年に渡英し、グラスゴー・バイブル・カレッジに留学。
1995年に帰国し、ワールド・ビジョン・ジャパンに入団。
2000年度よりマーケティング部長(旧 国内事業部長)。
2015年度よりマーケティング第二部長。
2017年度よりサポートサービス部 教会パートナーシップ・コーディネーター。
2018年6月退団
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