ワールド・ビジョン・ジャパンで働くようになり、もうすぐ1年になります。チャイルドのデータ管理のほか、在宅翻訳ボランティアの方が翻訳してくださったチャイルドからの手紙をWEB上で受け取ってチャイルド・スポンサーの方に送れる形にする、というお仕事をしています。ボランティアの方が読めなかったり、わからなかったりした部分をチェックしながら、毎日手紙にざっと目を通します。
チャイルドの手紙は現地語で書かれることが多いので、現地で英訳されて日本の事務所に届くのですが、英訳は手書きされているものも多く、その文字がとっても美しかったり、個性的であったりするため、読み取るのが一苦労です。また、単語や文法的な間違いも多いため、よく読めたなあ・・・とボランティアの方に感心することも多いです。翻訳ボランティアの皆さま、いつも本当にありがとうございます。
翻訳は出来高に比べ、時間がかかり、労苦が伴う作業です。在宅でお仕事や家事など忙しい時間の合間を縫ってご協力くださるボランティアの皆さまは、チャイルド・スポンサーシップにとってなくてはならない存在です。
翻訳されたたくさんの手紙をチェックしていると、手紙やプレゼントに対するお礼はもちろんですが、
「学校で勉強を頑張っています」
「いい成績をとりました」
「次の学年に行けるように勉強しています」
とスポンサーの方に報告しているものがよく見られます。
15、6歳にもなると、具体的に、「~になれるように頑張って勉強しています」、と書いている子もいます。
自分のことをたくさん書いているチャイルドの手紙をみると、チャイルド・スポンサーの方とのつながりがしっかりできているのだなあ、と感じます。
応援されているから頑張ろう、頑張ったからその人に報告しよう、喜んでくれたからまた頑張ろう、と自分を見守ってくれる人の存在は本当に励みになるのだと実感します。そして、見守る側もそんな報告を聞けると嬉しいですよね。まさに「いっしょに幸せになろう」という言葉が当てはまる関係だと思います。
年に数回の手紙のやり取りでも、年数を経るにしたがって自分が価値ある存在だと気付いてくれたら、もしかしたらそれだけでチャイルドの人生が変わっていくのかもしれません。
かくいう私も、忙しさにかまけてなかなか自分のチャイルドに手紙を書くことができずにいます。
でも、自分の子どもに対する態度を振り返るときにときどき読み返すこの詩をチャイルドにもあてはめて、チャイルドが少しでも話を聞かせてくれるように手紙を書こう、と思います。
「子どもの話に耳を傾けよう」
きょう、少し
あなたの子どもが言おうとしていることに耳を傾けよう。きょう、聞いてあげよう。あなたがどんなに忙しくても。
さもないと、いつか子どもはあなたの話を聞こうとしなくなる。子どもの悩みや要求を聞いてあげよう。
どんなに些細な勝利の話も、どんなにささやかな行いもほめてあげよう。
おしゃべりを我慢して聞き、いっしょに大笑いしてあげよう。
子どもに何があったのか、何を求めているのか見つけてあげよう。叱ったあとは必ず抱きしめてやり、
「大丈夫だ」と言ってやろう。子どもの悪い点ばかりあげつらっていると、
そうなってほしくないような人間になってしまう。
だが、同じ家族の一員なのが誇らしいと言ってやれば、
子どもは自分を成功者だと思って育つ。きょう、少し
子どもが言おうとしていることに耳を傾けよう。
きょう、聞いてあげよう、どんなに忙しくても。
そうすれば、子どももあなたの話を聞きに戻ってくるだろう。
by デニス・ウェイトリー 出典:Being The Best
チャイルドが自分のことを話したくなる存在になれたら最高ですね。
スポンサーサービス課 剣持
某スタッフのチャイルドの記録と筆者
この記事を書いた人
-
世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
このスタッフの最近の記事
- アジア2024年8月13日分離帯の少年~バングラデシュで見つけた希望、そして新たな問い
- 事務局2024年6月28日5年ぶりにボランティア感謝会を開催しました!
- 事務局2024年5月14日分け合う心を育む「梅干しふりかけ弁当」
- 事務局2024年4月5日国際協力に関心がなかった私が、Chosenに参加して感じた3つの気づき