【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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支える人を、支える仕事。

思いがけないプレゼント

私がワールド・ビジョン・ジャパンのスタッフになって1年がたったころ。

クリスマス・イブ礼拝からの帰り道、当時5歳だった娘が「わたし、大人になったら、おかあさんみたいに、”わーるどびじょん”やる!」と言ってくれました。

それを横で聞いていた8歳の息子は、「ぼくたちが大人になるころには、今みたいにワールド・ビジョンに助けてほしい人はいなくなるんじゃない?」と一言。

「娘にとって私の働く様子は充実して見えているのかな、意味のある働きだと感じてくれているのかな」と思えたこと。「息子には私たちの働きの最終的なビジョンが見えているのだな」と感じたこと。どちらも本当にうれしくて、神様からの思いがけないプレゼントにしみじみ感謝したクリスマスでした。

子どもらしくいることが許されない子どもたち

家族で初めてチャイルド・スポンサーとなって紹介されたチャイルドは、我が家の兄妹のちょうど真ん中の年齢でした。二人がどう感じたかは分かりませんが、私がチャイルドに手紙を書くときには寄ってきて、「これは英語でどうやって書くの?」とアルファベットを一文字一文字、ていねいに便せんに綴っていた様子をなつかしく思い出します。

手紙のほかにもワールド・ビジョン・ジャパンのイベントに参加したり、ニュースレターを見て、「この子は何歳? どこに住んでいるの? どうしてお母さんがいないの? だれか頼れる人はいないの?」などと質問したり。
アフリカではごはんは1日に1回ネパールでは電気のつかない時間が いっぱい/お父さんもお母さんもいない子がいる/ちいさくても、働かなくてはいけない子がいる)

個人的にスポンサーをしているネパールのチャイルドからの成長報告。 毎年の成長が嬉しく、どんな暮らしをしているのか想像がふくらみます。

自分とは全く違う暮らしをしている子のことを知り、その困難な状況に思いを寄せる姿。熊本で地震が起こった時には、生活が一変してしまった子どもたちのことを考えて、貯めていたお小遣いを募金にと、ほとんど持ってきたこともありました。外の世界に少しずつ目が開かれ、誰かのために何かができることを喜べるようになる。そんな子どもたちの成長に、私自身、大きく励まされてきました。

冬の澄み切った空気の中、クリスマスを待つ幸福感で胸をいっぱいにして、幼い夢を口にする娘と、未来は今より明るいと無条件に信じられる息子。あの夜の光景を反芻するとき、世界には紛争災害貧困抑圧の中にあって、子どもらしくいることが許されない子どもたちがいることをもう一度、思います。

NGOの人事・総務課で働いて

そうした子どもたちのために、自分に与えられている体力や時間をもっと使っていきたい。そんな思いで、民間企業から国際NGOワールド・ビジョン・ジャパンに飛び込み、今は人事・総務課で働いています。

NGOの人事・総務課に、皆さまはどんなイメージを抱きますか?

NGOならでは、と言えば、支援地への駐在員の派遣に関わる業務はもちろん大切な仕事です。フィールドでスタッフが仕事に集中できるよう、現地オフィスと条件をきっちり詰めて送り出すのは、私の隣に座っているKスタッフ。

でも、一般の企業と変わらない部分も意外とたくさんあるんです。採用や育成・評価、給与の支払や税金・社会保険関係の手続き。法人として必要な総会・理事会の開催、登記や年次の報告。仕事に使うボールペン一本から、業務全体を支えるサーバーなどの大きな機器に至るまで、さまざまな調達。働きやすいオフィスになるような工夫も、手を変え品を変え。時にはTVドラマ「ショムニ」のように(古い!)、女性スタッフ何人かで工具箱を抱え、大きな会議机のネジを締めたりすることも。

課のメンバーと打ち合わせ(左から2人目が筆者)

課のメンバーと打ち合わせ(左から2人目が筆者)

「働き方2.0」を担当

ここには書ききれないほど守備範囲の広い人事・総務課ですが、私は特にこの2年間ほど、ワールド・ビジョン・ジャパンの働き方改革、「働き方2.0」を担当させていただいてきました。

「子どもたちのため、コミュニティのため、スポンサーのみなさまのため!」という思いがとにかく強く、ハートの熱~いスタッフたち。労をいとわないその姿には、同僚ながらいつも尊敬の念を抱いています。

けれども損得で動かない分、自分のことはついつい後回しになってしまいがちで、ともすれば頑張りすぎ、働きすぎに…。現地にきちんと届き続けていくためには、スタッフ自身がまず健やかである必要があります。冒頭で息子が口にしたような、支援の必要な子どものいない世界を目指しながらも、長期的に支援を届けられるサステナブルな組織であることは、私たちの大きな責任だと考えています。

働き方に関する取り組みはまだ始まったばかりですが、「よりよく働く」とは? をスタッフと一緒に考え、成長していきたい。変化する世界の中で、働き方も「2.0」から「3.0」、「4.0」へとバージョンアップし続け、いっそう必要に応えられるワールド・ビジョン・ジャパンでありたいと思います。

“何か”ができる喜び

「誰かのために、何かができることが何よりの喜び」。
支援地の子どもたちを支えるため、時に苦しいところも通りながら、前向きに走り続けるスタッフたちは私の誇りです。
これからも一人ひとりの思いを大切にしながら、その持てる力をさらに豊かに発揮できるよう、ともに歩み支えていきたいです。

小さい頃の兄妹。子どもたちの成長に、大きく励まされてきました

小さい頃の兄妹。子どもたちの成長に、大きく励まされてきました

サポートサービス部 人事・総務課
中嶋 早苗

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この記事を書いた人

WVJ事務局
世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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