昔、母を訪ねて三千里というアニメがありました。
出稼ぎでアルゼンチンに行ったお母さんを訪ねて、はるかイタリアから少年が一人で何カ月もかけて旅をする、その道中の冒険?を描いたアニメでした。
そんなアニメのような大冒険ではありませんが、僕の机には毎日、ちょっとした冒険をしてきた連中がやってきています。
現地から送られてきたチャイルドの成長報告や手紙等、”あなたを訪ねて三千里”旅をしたけれど宛て先不明で当事務所に戻ってきた連中です。
チャイルドの成長報告書や、チャイルドからの手紙(翻訳不要のもの)は、直接ご支援者の皆さまのご住所に届けられますが、住所が変わっている場合や転居先への転送手続きが間に合わなかった場合は、宛て先不明となり当事務所に戻って来るのです。
中には、せっかく日本まで届いたものの宛先不明で現地事務所まで戻ってしまい、再度、現地事務所から当事務所まで送られてくるものもあります。世界中を経由して何カ月もかかって、ようやく日本に届いた郵便物も時々あります。
そんな郵便物たちは、あちこちやぶれていたり、いくつものスタンプやメモなどがあったりして、本当にどんな冒険をしてきたのだろうと思わせられることもあります。
僕がマラウイに駐在していた時、一度、日本からの郵送物が半年かかって手元に届いたことがありました。その時は、封筒にシンガポールと、南アフリカのスタンプが押してあり、それらの国々を経由してきたことがわかりました。そしてなぜか、マラウイについてから一度首都リロングウェにつき、そこから南部の第二都市ブランタイヤに行って、また戻ってきたと示すメモが封筒に書いてあり、そうした経緯をたどり、ようやく首都リロングウェに住む僕の手元に届けられたことがありました。
このように日本からの郵便物でさえ、郵便物は時に大冒険をしてしまうので、現地を出て日本に届いてからまた現地に戻っていく郵便物にはどんな冒険が待っているのでしょう?
さて、ちょっとした冒険をして僕の机にやってきた郵便物はその後どうなるのか。もちろん、住所変更のお知らせをいただいている場合は、すぐに照合し、再送させていただきます。
しかし、残念ながら住所変更のご連絡をいただいていない場合、こちらでお預かりし、ご支援者の皆さまにご住所の変更がないかメールや電話などで問い合わせをさせていただいています。
そのたびに思うのですが、写真のように、アフリカはアフリカらしい切手を貼ってきたり、封筒にイラストがあったり、各国工夫を凝らしているものもあるのですが、「宛て所に尋ねあたりません」というスタンプが押してあることに加え、こちらで中身の確認のため開封してしまうため、これらをそのまま皆さんのお手元に届けられないのが残念です。
どうか、お引越しの際には、ワールド・ビジョン・ジャパンへもご住所変更のご一報をお願いします。
また、時に、以前から住所は変わっていないけれど、郵便物が届かないケースも見受けられます。郵便局に伺ったところ、転居届が出されていない場合、居住確認ができないので送付元に戻すことがあるそうです。住所変更のご連絡とともにどうぞ郵便局への届出もしていただければ幸いです。
“あなたを訪ねて三千里”旅してきたお手紙や成長報告の連中をどうぞ路頭に迷わせないように、さらなる旅をさせることなくお手元に届くようにしていただけたら、嬉しく思います。どうぞよろしくお願いします。
住所変更はお電話でも、ホームページの下記リンクからでもお手続きいただけます。
https://www.worldvisionjapan.org/contact/contactmember_menu.asp
ご連絡おまちしています!
コンタクトセンター課 石黒 克三
この記事を書いた人
-
世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
このスタッフの最近の記事
- アジア2024年8月13日分離帯の少年~バングラデシュで見つけた希望、そして新たな問い
- 事務局2024年6月28日5年ぶりにボランティア感謝会を開催しました!
- 事務局2024年5月14日分け合う心を育む「梅干しふりかけ弁当」
- 事務局2024年4月5日国際協力に関心がなかった私が、Chosenに参加して感じた3つの気づき