【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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LOHASなプロジェクト

LOHAS的プロジェクトを視察。

☆植林プロジェクト☆

自然の中に住む人々が、生活するのに”薪”が必要なため
国有林をも切ってしまい、
木々が不足し、自然が破壊されてしまいました。
政府から”泥棒”扱いされた時期もあったようですが、
お互いの歩みにより、
植林プロジェクトを実行しています。

特にユーカリの木が多く、
8年で大きく成長し、ユーカリの葉も
ナチュラルな鎮痛剤として役立ちます。
また、ディーゼルになるような木々も植え、
少しずつ森も姿を取り戻しつつあります。
ディーゼルになる木々を植えた事で、
少ない薪でより効果的に火をおこすことができ、
長時間持続するわけです。

森が戻れば、CO2をいっぱい吸い込みO2を増やし、
空気がクリーンになり
木々があるおかげで、クリーンな地下水を汲むことが出来ます。
やはり、この自然のサークルを壊してはなりませんよね。

壊すのは一瞬でも、
元に戻すには、本当に根気と、時間が沢山必要です。
植林しなくてはならない地域は、
まだまだあるんでしょうけど、
地道に、時間をかけて頑張らなければならない
プロジェクトのひとつだと感じました。

ここの人々は、
自然と自分たちの生活の、両方を大切にしながら生きています。
いい空気の中で、より良い質の草を家畜が食べ、
クオリティーの高いミルク、毛、お肉が出来れば
さらに彼らの経済も向上!
今、少しづつですが、その効果が出始めているようで、
人々はとても、にこやかです。

ユーカリの木

ユーカリの木

そして、2つ目は

☆下水処理場☆の視察です。

インド人にとって、聖なる河 ”ガンジス川”。
この河が、どれほど汚れているか、ご存知の方も多いと思いますが、
一番の大きな理由は、
生活用水をも全て、ダイレクトに河へ流してしまうということです。
もちろん、他の理由も多々あります。
このままでは、環境汚染、そして、人々も頻繁に下痢をしたり、
体調不良を起こすことが多くなってしまいます。

インドには、スラムの人々が大勢います。
スラム街に、トイレを設置し、
下水処理場まで汚水が流れるようにしているのですが・・・。
トイレ設置のプロジェクトもなかなか難しいものなのです。
どんな人でも、汚れているおトイレは
使いたくないですよね?
”管理”をしっかりしないことには、
トイレもただの倉庫となり、無駄なものになってしまう。
結局、またダイレクトに河へ流れることになってしまうのです。
しかし、
今まで、”トイレ”を利用しない人々にとっては、
利用することも管理することも、
そう簡単ではないようです。(~_~;)

今までは、わりと成功例を見てきましたが、
難航しているプロジェクトも、みせてもらい、より勉強になりました。

1つのことをやっても、機能しないということ。

1つのプロジェクトに対して、
★合わせて★やらなくてはならないことが、
沢山あるんだということを実感しました。
トイレも、下水処理も、管理する方法の教育も・・・
なにより、問題点を認識してもらうこと。
啓発活動も必要なのです。

もちろん、このようなプロジェクトを行うときは、
一方的にやっているわけではありません。
彼らの生き方、習慣も大事にしながら、自然の河を取り戻すために、
それが、彼らにとって、とても良いことだと
お互いが分かった上で、実行しています。
しかし・・末端まで行き届くには、やはり地道な作業が必要です・・・。

インド人の聖なる河、ガンジス川。
すべての人々が、気持ちよく入れるような河になるように・・・
ひとつずつ、コツコツと・・・
いろんなことを合わせて、平行して、頑張っていかなくてはならないと
強く思いました。

人間も自然の一部、地球の一部。
傲慢にならず、謙虚に・・・。
自然環境をより大切に、そして、自分ができる環境に優しいことをしながら、
自分の健康、生活を大切にすること。
そんなLOHASな生き方を、みんなが出来るようになると
いいのになって、最近、思います。

※今回のインド訪問で、JBIC(国際協力銀行)等が、日本のODAで実施する事業も視察しました。
その視察事業からの感想も掲載しています。

この記事を書いた人

親善大使 酒井美紀ワールド・ビジョン・ジャパン親善大使
女優。2007年からワールド・ビジョン・ジャパンの親善大使として活躍。
「私がチャイルド・スポンサーになったきっかけは、フィリピンのいわゆるスモーキーマウンテンと呼ばれる地域で、11歳の女の子に出会ったことです。この経験から、世界には本当に貧しい生活を強いられている子ども達がたくさんいる、ということを、深く知りました。私にも何かできることはないかな、と思っていたときに出会ったのが、ワールド・ビジョンのチャイルド・スポンサーシップです。貧困の原因は社会の仕組みとつながっているからとても難しいけれど、親善大使として、支援を必要としている途上国の子ども達を訪問して実際に会ったり、その経験を皆さまにお伝えすることで貧困に苦しむ子ども達のために私ができることを、少しずつでも実行していければと願っています。」
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