エチオピア・ケニアの出張から帰ってきました。
まずはケニアでの出来事から。
ケニアのADP(チャイルド・スポンサーシップの支援地)は厳しい山道や丘が多い場所にあります。
スタッフたちは日頃その道を使って、様々な活動をしているわけですが、時には土砂や倒れた木で道がふさがれて立ち往生したり、雨で車が滑って進めずに引き返したりと、日々の活動を行うのは非常に難しい場所であるということは、折々に聞かされていました。
そしてある日のこと、その厳しさを実際に体験する出来事がありました。
ADP事務所から3時間ぐらい離れた場所(山の上です)で行われた式典に出席し帰ろうとしていたところ、みるみる辺りが暗くなり、雨が降ってきました。
少しの間、雨宿りをし、雲行きを見ていましたが雨脚は強くなるばかりです。
このままだと、帰れなくなると判断し、急いで(且つ慎重に)山を下ります。
しかし、雨脚は一層強くなり、場所によっては車がかなり水に浸かってしまう程に。道のコンディションは最悪で車は山を下るというより、滑り降りていきます。
ふと目をやると、私たちの前にスリップして溝にはまっている車が1台。
この車も式典に出席した人を乗せた車です。
直ちにWVスタッフが車から降りて救援します。
(私も車から降り、その様子を見守ります。)
その時、突然暗がりから、騒ぎを聞きつけて、マサイ族の女性たちが集まってきました。車の立ち往生劇を見に来たのに、思いもよらずムズング(外国人)に遭遇し大興奮です。
そうこうしているうちに車を救い出すことに成功しました。
マサイのお母さんたちとともに拍手をして喜びます。
しかしながら、その車はそれ以上走れないと判断し、真っ暗闇のなか、その場で夜を明かし翌日に下山することになったそうです。
我々はその日のうちに無事帰宅できたものの、時計は10時を回っていました。
でも、現地のスタッフにとっては、このようなことは日常茶飯事で、時には途中で泊まったり(泊まるといっても宿があるわけではなく、車中泊や民泊です。)、あるいは長距離を歩いたりして何とかADPの隅々まで”Reach Out”すべく日々奮闘しています。
「この厳しい道を通って、毎日チャイルドに会いに行ったり、学校に机や椅子を届けたりするのはとても大変だけれども、アクセスが難しい場所にいる子どもたちのことを忘れてはいけないし、そういう場所にこそ支援を必要としている子どもたちがたくさんいるんだ。」とスタッフは言います。
厳しい道の先にはこんな笑顔が!
日本の皆さん!いつもありがとう!
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