【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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0回目の誕生日パーティー 貧困を生きる少女の叶わぬ夢

ワールド・ビジョンは、厳しい貧困に生きる子どもたちの生活を日本のみなさまに知っていただくため、ドキュメンタリー番組「世界の子どもの未来のために」を制作しています。

今年の夏、取材に出かけたカンボジアの首都プノンペン。高層ビルが立ち並び、道路には高級車が走る姿も。都市部が発展する一方で、その陰には、まだ多くの人が貧困の中にいました。

子どもの頃に学校に行けず、読み書きもできずに仕事に就くことができなかった人が親になり、その子どももまた、貧困で学校に行けないという連鎖が繰り返されていました。

5年生で学校をやめて働く少女シナちゃん(13歳)

5年生で学校をやめて働く少女シナちゃん(13歳)

1日14時間労働の毎日をおくる少女シナちゃん

高層ビルが立ち並ぶエリアを過ぎて、川を渡ったすぐ横にスラムがありました。
シナちゃん(13歳)は、朝9時から夜11時まで、1日中働き詰めの日々を送っています。夜の繁華街で食べ物を売り歩く仕事。朝はその仕込みや仕入れをして過ごします。

シナちゃんは、足の悪いおばあちゃんと病気のおじいちゃん、お姉ちゃんと4人で暮らしています。お父さんはシナちゃんがまだ幼い頃、病気で亡くなりました。お母さんはその悲しみから逃れるかのようにギャンブルに手を出し、 そのまま家を出て行ってしまいました。その借金は、残された家族が、今も毎月支払っています。

シナちゃんは、5年生で学校を辞めました。家計を助けるため、自分で辞める決断をしたそうです。そうして今は、学校どころか、遊ぶ時間も、寝る時間さえもない毎日。

朝9時から仕込みの仕事、夜11時まで売り歩く毎日

朝9時から仕込みの仕事、夜11時まで売り歩く毎日

 

「友達には絶対に見られたくないから・・・」遠くの町で

シナちゃんは言います。
「おじいちゃんが病気だし、おばあちゃんも身体が動かなくて大変だから。私が働かないといけないって思ってる。学校にはいきたいけど、お金がないからいけません」

仕込みを終えて小分けにした食べ物をトレイにのせ、レストランや店などに売りにいきます。実はシナちゃん、わざわざバイクに乗せてもらって、遠くのレストランまで売りに行きます。近くのお店だと、以前通っていた学校の友達に会ってしまうかもしれないから…

「友達には絶対に見られたくないから・・」
そう、悲しそうな目で話してくれました。

取材をしたこの日、商品はなかなか売れませんでした。
冷たく首を振る女性や、追い払うような仕草をする大人たち。シナちゃんと同じ年頃の子どもの客もいて、彼らは楽しそうに家族でテーブルを囲んでいます。そんな客の間を、細い腕で10キロ近くあるトレイを持ち、深夜にかけて何時間も売り歩くこの仕事はとても過酷で重労働です。
でも、商品が売れなければ、今日の稼ぎはありません。

深夜まで働く少女の「お金があったら一番にしたいこと」に絶句・・

シナちゃんに「お金があったら一番にしたいことは何?」と聞いてみました。

「お金があったら、おばあちゃんの誕生日を祝ってあげたい」

あれが食べたいとか、洋服が欲しいとか、そんな当たり前の答えを予想していた私は、この答えに絶句しました。一瞬、通訳の言葉を聞き間違えたかとさえ、思いました。

シナちゃんは、生まれて一度も自分のお誕生日をお祝いされたことがありません。誕生日プレゼントをもらったことも、誕生日ケーキを食べたこともありません。それなのに・・

その話をおばあちゃんにすると、おばあちゃんは涙を流していました。
「お金がなくてシナの誕生日を祝ってやれたことなどないのに。私には何もしてやれないのがつらいです」

身体の悪いおばあちゃんを気遣い、病気のおじいちゃんの面倒をよくみる優しいシナちゃん。将来の夢を聞くと「お医者さんになりたい」と満面の笑顔で答えてくれました。

今は学校に行けませんが、「いつか学校に戻って夢をかなえたい」と力強く話してくれました。

シナちゃんのような子どもたちの夢が消えてしまう前に。
チャイルド・スポンサーになって、子どもたちの夢を支えてくださいませんか?

クリスマスまでに、あと3000人の子どもを救いたい。

WVJは厳しい環境に生きる子どもたちに支援を届けるため、11月1日(金)~12月27日(金)まで、3000人のチャイルド・スポンサーを募集しています。

シナちゃんと著者

シナちゃんと著者

【山下スタッフの過去のブログ】
サッカーボールと、溶けたアイス~カンボジアのスラムで出会った少年の意外すぎる行動
食べてなくなるビスケットより、大切なもの・・・
バングラデシュ スラムの少女 怖いと感じたら生きていけない
世界最貧国のネパール、ヒマラヤ観光の裏に隠された児童労働

 

クリスマスまでに、あと3000人の子どもを救いたい

この記事を書いた人

WVJ事務局
WVJ事務局
世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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