【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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チャイルド・スポンサーと支援地・インド訪問 かけがえのない体験 すっかり魅了

インドに行ってくる!」

ご家族や身近な友人から突然そう言われたら、あなたはどう反応するだろうか?

ダンスを披露してくれた女の子たち

ダンスを披露してくれた女の子たち

2015年8月、私はインド南部を訪問するツアーを引率した。「チャイルド・スポンサー」として毎月4500円の寄付をしてくれる皆さまに、支援活動を視察してもらうツアーだ。

熱波による死者が出ていることや、女性への暴行事件が報道されたこともあってか、申し込みの出足は鈍かった。締め切りを延長するなどの調整を経て、なんとか催行が決まった。

支援地では多くの村人や子どもたちが出迎えてくれた

支援地では多くの村人や子どもたちが出迎えてくれた

一般的な観光ツアーとは異なり、支援地訪問ツアーは快適とは言い難い。だが、「かけがえのない体験」ができるのも事実だ。そう確信していた私は、催行が決まった瞬間、心の底から湧き上がるようなうれしさを感じた。その確信は現実となり、10人の参加者と私を含め2人の引率スタッフから成る「チームインド」は、すっかりインドに魅せられて帰国したのだ。

今回訪問した地域は、インド南部のタミルナドゥ州。成田空港から約9時間のフライトでデリーに到着。国内線を2回乗り継ぎ、車に乗り換えて宿泊先のホテルへ。支援地の村には、さらに四輪駆動車を約2時間走らせて、ようやくたどり着いた。

ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)は、インドを含む世界23カ国で「チャイルド・スポンサーシップ」という支援活動を行っている。子どもたちの健やかな成長を目指して、地域の人々とともに衛生環境や教育環境を整えたりする活動だ。

全世界の発育不良の子どもの約42%がインドに暮らすというデータもある。今回訪問した地域でも子どもたちの栄養不良が大きな課題の一つで、2009年から支援を行っている。

≪子どもの栄養不良 支援が根源から解決≫

栄養不良の子どもの支援と聞くと、物資を届けるイメージを持つかもしれない。しかし、私たちの活動はもっと長期的な課題解決を目指している。

この地域で子どもが栄養不良になる背景には、土地を持たない農民の貧困、男性のアルコール中毒、女性の立場の弱さなどの問題がある。こうした問題に対する支援活動の状況について、現地スタッフから具体的な成果を示すデータとともに説明を受けた。

牛を支援することにより、子どもの栄養状態が改善したばかりか、家庭に現金収入が入るようになった

牛を支援することにより、子どもの栄養状態が改善したばかりか、家庭に現金収入が入るようになった

訪問した先々では、驚くほど大勢の村人と子どもたちが輝くような笑顔で迎えてくれる。ある村では、支援された牛からとれるミルクを共同管理・販売しているグループの話を聞いた。日雇い労働に就くしかなく、安定した収入がなかったこの村の人々にとって、ミルク販売による収入源ができたことが大きな自信につながっているという。

ある女性がすっと立ち上がり、家計に余裕ができたことで彼女の子どもに生じた変化を話してくれた。「以前は500人中400番台だった成績が2番を取るまでになり、さらに上の学校に進みたいとまで話すようになりました。一言、感謝をお伝えしたくて…」。緊張しながらも誇らしそうな笑顔を見せてくれたそのお母さんに、大きな拍手が湧き起こった。

チャイルドとの対面で涙ぐむチャイルド・スポンサーも

チャイルドとの対面で涙ぐむチャイルド・スポンサーも

「(支援金が)ただ通帳から引き落とされるだけのように感じていたが、大河の一滴でもどれほど現地の方の力になっているか、行動するかしないかの力を知りました。現地の方からの歓迎を受け、大河の一滴以上の幸せを教えていただきました」と語るツアー参加者もいた。参加者はこうした村の人々との交流によって「自分の支援は確実に届いている」と実感できたようだった。

帰り際、車を追いかけて手を振ってくれた子どもたち

帰り際、車を追いかけて手を振ってくれた子どもたち

私は普段、チャイルド・スポンサーの皆さまからの支援が地域にどんな変化を生み出しているか、ホームページなどで情報発信する業務に携わっている。分かりやすく伝えたいと思いつつ、どうしても伝えきれない部分があるとも感じている。今回、同行の機会を得たインドツアーをなんとしても催行したかったのは、支援による地域の変化と“熱い感謝”を肌で感じるような体験を、皆さまに味わっていただきたかったからだ。

WVインドの現地スタッフと筆者(右)

WVインドの現地スタッフと筆者(右)

「かけがえのない体験」をともにした参加者同士が、帰国後もつながり続けることができるのも、ツアーの醍醐味(だいごみ)だ。全国に散らばる年齢も性別もバラバラな「チームインド」の同窓会がSNS上で呼びかけられ(これを機にSNSのアカウント作成に初挑戦した方も2人)、早速9月末に開催の運びとなった。インド熱は、まだまだ冷めそうにない。

※この記事はワールド・ビジョン・ジャパンの與十田喜絵スタッフが執筆し、2015年10月20日付SANKEI EXPRESS紙に掲載されたものです

インド支援訪問ツアー報告(前編)
インド支援地ツアー報告(後編)
支援地訪問ツアー
インド:子どもたちはこんな支援地域で暮らしています

 

この記事を書いた人

WVJ事務局
WVJ事務局
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