【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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突然の悲しいお知らせ

こんにちは。マーケティング部スポンサーサービス課の清海です。多くのブログがある中、こちらをお読みいただきありがとうございます。
私の所属する「スポンサーサービス」というのは聞き慣れない言葉かと思いますが、簡単にしますと、チャイルド・スポンサーシップを通してご支援くださっているチャイルド・スポンサーの皆さまへ様々なサービスを提供し、ご支援の成果を実感していただけるように活動する部署です。たとえば、プログラム近況報告、チャイルドの成長報告、機関誌「ワールド・ビジョン・ニュース」などの情報を皆さまのもとにお届けしたり、ツアーのご案内やワールド・ビジョン・カフェという活動報告の場を設けたりしています。

ワールド・ビジョン・カフェでの団体紹介の様子 (左奥が筆者)

ワールド・ビジョン・カフェでの団体紹介の様子
(左奥が筆者)

チャイルド・スポンサーシップは子どもの健やかな成長を育む支援を継続して行っている活動です。しかしその中でも、時に突然悲しい出来事が起こり、ご紹介しているチャイルドとの交流が続けられなくなってしまう状況があります。最もつらいことに、チャイルドが亡くなることもあります。
私はこのチャイルドが不幸にも亡くなってしまったときに、スポンサーの皆さまへご連絡をしています。その中で、印象に残ったやりとりがありました。

ある男性のスポンサーへお電話をかけたときでした。訃報を聞いた多くのスポンサーは、突然のことに言葉を失ってしまうことが多いのですが、その方は、沈黙ではなくすぐに力強く「私にできることはありますか?!」とおっしゃいました。スポンサーから何か行動を起こしたいという申し出を想定していなかった私の方が一瞬言葉に詰まったのですが、これまで関係を築いてこられた様子、チャイルドに対する思いが伝わってきて胸がいっぱいになってしまいました。その方は少し落ち着かれてから、「たとえばご家族あてにお手紙を書くなど、できるのでしょうか?」とご自分からご提案くださいました。そのように対応するよう現地にお伝えしますので、なるべくすぐでしたらできます、と申し上げました。

コンゴ民主共和国の風景

コンゴ民主共和国の風景

チャイルドが亡くなる原因は様々あります。私が受けた中で多いのは、マラリアなどの感染症、高熱、嘔吐、下痢、事故、その他原因不明の体調不良などです。チャイルドが亡くなった場合には、現地のプログラムマネージャーを通して地域事務所からレポートが届き、日本のスポンサーへご連絡を差し上げます。
ご支援くださっている方にとっては自分に紹介されているチャイルドに限ってそのようなことがあるとは予想もしないことですから、この悲しい出来事についてこちらからお伝えするととても驚き、言葉を失ってしまいます。状況をご説明し、難しいことではありますがご理解いただくようお話します。

このような突然の悲しい出来事は、本来起こってほしくないと願っています。命を落とす子どもが一人でも減るように、またそのような事態を防ぐために、長期にわたる地域開発支援に取り組んでいます。日本事務所に届くレポートからは、何度も場所を変えて診療所や病院へ連れて行った様子や周りの大人に助けを求めに行くなど、その子を救うためにできる限りの方法をとっている様子がよくわかります。それでも、不幸にも最悪の状況が起こってしまう現実もまたあり、このような知らせを受けるたびに日本をはじめとした先進国とは違う、避けがたい現地の状況をつきつけられる思いがします。

遠い国に住む1人のチャイルドとはいえ、不幸が起きた時に何かしたい、何か力になりたいと一心に思う気持ちは、きっとご家族やご友人を思う気持ちと一緒で、本当に確かな絆を育まれてきたのだなと深い思いやりを感じました。チャイルドの健やかな成長を願う家族と同じように、チャイルド・スポンサーもチャイルドの成長を願っており、同じようにスタッフも願っています。
悲しいお知らせではありますが、その中から、温かい気持ちが感じられ、このような気持ちがまた巡り巡ってチャイルドとチャイルドの家族に届くのではないかと信じています。

スポンサーサービス課 啓発チーム 清海 陽子

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この記事を書いた人

WVJ事務局
世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
NGOの仕事の裏側って?やりがいはどんなところにあるの?嬉しいことは?大変なことは?スタッフのつぶやきを通してお伝えしていきます。
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