【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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コロナ禍で迎えた新生活

こんにちは。2020年4月にワールド・ビジョン・ジャパンに入団した新口です。
今回が初めてのブログ執筆ということで緊張しながら執筆しております。

コロナ禍での入団

私が入団したのは4月1日。緊急事態宣言こそまだ発令されていませんでしたが、直前の週末には東京都から外出自粛要請が出されるなど、まさにコロナ禍での入団でした。

ワールド・ビジョン・ジャパンでは2月下旬から在宅勤務が推奨され始め、3月には原則在宅勤務となっていましたが、入団初日は業務用PCの受け取りや簡単なオリエンテーションのため、オフィスに出勤しました。面接の際にオフィスを訪れた時とは違い、出勤されている方は一部の方に限られ、入団の挨拶も、マスクをしたままZoomでさせていただきました。

想像していた新しい職場での新生活の始まりとは違いましたが、1~2カ月もすれば状況が落ち着き、オフィスで新たな同僚たちと一緒に仕事ができるだろうなと、楽観視していました。

遠隔での事業管理、そして人間関係の難しさ

入団翌日から早速在宅での勤務が開始しました。前職では業務量・内容に応じてかなりフレキシブルに在宅勤務を取り入れていていたこともあり、新しい職場とはいえ、在宅勤務への不安は特に感じていませんでした。

しかし。。。

書類や会議に出てくる団体独自の大量の略語。
オンライン会議で皆さんビデオOffなのでいつまでたっても同僚の顔と名前が一致しない。
まだ人間関係を築けていないのでちょっとした質問や疑問を上司や同僚に質問しづらい。
自分がやるべき仕事を正しい形でできているのか分からない。

在宅勤務での遠隔での事業管理、コミュニケーション、そして人間関係の構築に悩まされる日々でした。

また私が担当することになった4カ国は、これまでの仕事では携わったことのない国だったため、現地の様子を理解するのにもとても苦労しました。特に、ワールド・ビジョンに入団して初めて担当することになった難民への緊急人道支援については、これまで難民キャンプを訪れたことのない私にとって、難民の方たちが置かれている状況を自分の目で見ることなく想像の範疇でしか捉えることができず、いかに過酷な状況に彼らがいるのか十分に理解できないことにもどかしさも感じました。

そのような状況下で、知らず知らずのうちにストレスも溜まっていたのか、仕事を行っていても強い無力感を感じるようになりました。

新型コロナウイルスは既に存在していた社会の格差を助長させ、国境に関係なく最も弱い立場にある人たちに最も大きな影響を与えています。
学校に行くことができない。インターネット環境が整備されていないため、オンラインでの授業を受けることもできない。新型コロナウイルスの影響で保護者の収入がなくなり、住む場所や食べるものを確保することができない。家庭ですごく時間が増え、家庭内暴力が増えている。

そのような子どもたちが世界中でたくさんいる中で、自分は何ができているのだろうか。何か役に立てているのだろうか。そのような自問自答をするようになりました。

「できることから始めてみよう」

そんなとき、思い出したのが緒方貞子さん「自分に何ができるのか。できることに限りはあるけれど、できることから始めてみよう」という言葉でした。
私が国際協力の道に進みたいと思うようになったのは、高校生のときに緒方貞子さんの国連難民高等弁務官時代の活躍について記された本を読んだことがきっかけでした。私は進路やキャリアの選択、仕事のことに悩んだときは、いつも緒方さんの書かれた本を読み返したり、緒方さんの言葉を思い出したりし、いつも原点に立ち返るようにしています。

自分の力は本当に小さなもので、できることには限りがあるかもしれないが、きっと何かできることがある。

最近ではそのように考えることができるようになり、自宅からパソコンのスクリーンを通して事業地の子どもたちに思いを馳せながら、書類作成や調整業務、会議への出席など、自分に与えられた役割を果たせるよう、日々の仕事に取り組んでいます。

担当事業において整備した井戸で、ワールド・ビジョンのボランティアから新型コロナウイルス感染予防のための手洗いについて教わるロヒンギャ難民の男の子

担当事業において整備した井戸で、ワールド・ビジョンのボランティアから新型コロナウイルス感染予防のための手洗いについて教わるロヒンギャ難民の男の子

緒方さんの「自分に何ができるのか。できることに限りはあるけれど、できることから始めてみよう」という言葉は、ワールド・ビジョン創設者ボブ・ピアスの言葉「すべての人々に”何もかも”はできなくとも、誰かに”何か”はできる」にも通じるところが大きく、実はこのボブ・ピアスの言葉を知ったことがワールド・ビジョンに入団のきっかけでもありました。

私の新生活はなかなか苦労も多いものでした(まだまだこれからたくさんの苦労と困難が待ち構えていると思いますが。。。)が、創設者の思いを大切に、スタッフ全員で団体としてのビジョンやミッションを共有し、熱い思いを持った同僚たちと共にワールド・ビジョンで働けることに、感謝しています。

今ではコロナ禍入団同期も増え、お互いにちょっとしたことを聞き合ったり、情報を共有しあったりすることもできるようになり、また上司や同僚にも気軽に質問できるようになりました。

以前のように、とはいかないことも多くありますが、このような時代だからこそ、丁寧なコミュニケーションを心がけ、見えない相手、まだ会ったことのない現地スタッフや事業地の子どもたちのことを思いやりながら、これからも頑張っていきたいと思います。

担当国のひとつ、フィリピンを指さす筆者

担当国のひとつ、フィリピンを指さす筆者


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この記事を書いた人

新口慎太郎
新口慎太郎支援事業部 ジュニア・プログラム・コーディネーター
早稲田大学社会科学部卒、英国バーミンガム大学国際協調と安全保障修士課程修了。2016年から3年間、在カンボジア日本国大使館において保健医療や地雷・不発弾撤去の分野を中心とした草の根型ODA案件の形成と実施監理を担当。帰国後、国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所において人材育成事業に携わり、津波防災に関わる女性のリーダーシップ研修や核軍縮・不拡散トレーニングプログラムなどを担当。
2020年4月にワールド・ビジョン・ジャパンに入団。現在、ロヒンギャ難民支援をはじめとする南アジアおよび中南米における事業を担当。
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