【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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G8洞爺湖サミット訪問 7月8日(火)

国際メディアセンター内でのようす

国際メディアセンター内でのようす

G8サミット2日目です。今日はG8首脳だけの会議です。
従来は3日間をG8首脳だけで使っていましたが、今回は初日はアフリカの首脳を招いてのアウトリーチ、明日の3日目は中国やインド、ブラジルなどの国が加わって環境問題を中心に話し合われる予定です。そのため、G8首脳だけでの話し合いは今日だけですから、重要な一日になります。

石油や食料高騰を含む世界経済に関して、世界の食料安全保障に関して、環境・気候変動などについて話し合われました。
首脳の話し合いの中身は適宜「ブリーフィング」と言って、外務省の担当者からメディアの方々への状況説明の時間が設けられています。私たちNGOはその場に入ることは許されていませんが、別室の専用テレビで見ることはできます。また、その時に出される各種の文書も手に入れることができます。NGOはそれらを見て、なるべく早くNGOのコメントを文書にして、メディアの方々に配ります。時間が取れれば、別途記者会見を設定してメディアの方々においでいただき、NGOの視点からの意見を伝えるのです。残念ながら今回のサミットでは、開発問題での新たな進展や取り組みが進んだ点は無いと言っても良いと思います(ちょっと否定的過ぎるかもしれませんが・・・)。

記者会見のようす

記者会見のようす

今回のサミットは、過剰警備との指摘があります。私たちNGOのメンバーも、事前に外務省に申請し、許可された人だけが国際メディアセンターに入れる仕組みになっています。ホテルからも専用のバスで国際メディアセンターに入り、飛行場と同じようなチェックを受けてから敷地内に入ります。移動中のバスから外を見ると、いたるところで警察の方々を見ます。
国際メディアセンターの周辺は、一般車両の進入が禁止されているようです。地元の方々にとっては大きな迷惑ではないかと思います。しかし、ひとたび国際メディアセンターに入ってしまうと別世界です。

保護された中で、アフリカや開発の課題など、世界の問題について集中的に考えることになります。そうすると、ふと、自分は一般の方々の感覚とかけ離れたところで仕事をしているのではないか、と思うことがあります。これは危険なことです。ですが忙しさの中で、そのことも感じなくなる自分がいることも事実です。迷いながらの仕事です。

この記事を書いた人

片山信彦 理事長ワールド・ビジョン・ジャパン理事長
大学卒業後、三井住友海上火災保険株式会社(旧大正海上火災)入社。1982年同社を退職し、キリスト者学生会(KGK)の関東地区主事となる。海外との文化交流事業、日本人学生の海外派遣事業、在日留学生の支援事業等も行う。フィリピンにおける2カ月間の研修および中国、タイ、インド、インドネシア等の視察を行う。
1992年同会を退会し、特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン入団、2000年から2017年まで事務局長。2017年4月から常務執行役員、常務理事などを歴任。2023年10月より現職。
その他の役職: 社会福祉法人キングス・ガーデン東京 理事長
公益財団法人国際開発救援財団 理事
福音主義医療関係者協議会 顧問
1999年イギリス マンチェスター大学大学院IDPMにて「社会開発」と「NGOマネージメント」を学ぶ。
2020年 立教大学大学院キリスト教学研究科修了(神学修士)
共著:「連続講義 国際協力NGO」(日本評論社)、「国際NGO が世界を変える」(東信堂)
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