【スタッフ・ブログ】国際NGO ワールド・ビジョン・ジャパン

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アドボカシー活動

2006年10月、貧困撲滅とミレニアム開発目標(MGDs)の達成のために立ち上がる人の数で公式ギネス世界記録を作り、貧困撲滅のメッセージを世界に広めようという国連のキャンペーン“STAND UP”(立ち上がろう!)に賛同し、スタッフ一同“STAND UP"しました。

2006年10月、貧困撲滅とミレニアム開発目標(MGDs)の達成のために立ち上がる人の数で公式ギネス世界記録を作り、貧困撲滅のメッセージを世界に広めようという国連のキャンペーン“STAND UP”(立ち上がろう!)に賛同し、スタッフ一同“STAND UP”しました。

近年ワールド・ビジョン・ジャパンでは、現地での支援活動とともに、アドボカシー活動にも力を入れています。アドボカシーとは、本来「擁護」や「支持」「唱道」などの意味を持つ言葉で、日本では「政策提言」や「権利擁護」の意味で用いられるようになっています。また、「社会問題に対処するために政府や自治体及びそれに準ずる機関に影響をもたらし、公共政策の形成及び変容を促すことを目的とした活動」という専門家もいます。国際協力の場合は、貧困やそれに関係する問題を解決するために、開発政策などの変更を促す働きをアドボカシー活動と呼んでいます。

「なぜ、アドボカシー活動をするのでしょうか」

ワールド・ビジョン・ジャパンは従来から開発途上国の現場で緊急支援やチャイルド・スポンサーシップによる地域開発を行ってきました。これらの活動は大変重要で、今後も続けていきます。しかし、貧困問題の根本的な解決のためには、支援地域のみで問題の改善に努めるだけでは不十分ではないか、と考えるようになりました。貧困の原因は、グローバル化した世界の貿易の問題や援助政策など、先進国側が主導的に決めている事柄の問題も大きく、それらを変えるのは私たち先進国の責任です。
変化を起こすために政府や関係機関に働きかけ、さらには一般の方々とともにアドボカシー活動を展開することは今後ますます重要になるでしょう。

ワールド・ビジョンでは現在、「子どもの権利」「平和構築」「ジェンダー」「国際経済」などの分野で多岐にわたるアドボカシー活動を行っています。市民の声が大きくなるほど、大きな効果を生み出すことができるので、皆様一人ひとりに関心を持っていただくことがとても大切です。

この記事を書いた人

片山信彦 理事長ワールド・ビジョン・ジャパン理事長
大学卒業後、三井住友海上火災保険株式会社(旧大正海上火災)入社。1982年同社を退職し、キリスト者学生会(KGK)の関東地区主事となる。海外との文化交流事業、日本人学生の海外派遣事業、在日留学生の支援事業等も行う。フィリピンにおける2カ月間の研修および中国、タイ、インド、インドネシア等の視察を行う。
1992年同会を退会し、特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン入団、2000年から2017年まで事務局長。2017年4月から常務執行役員、常務理事などを歴任。2023年10月より現職。
その他の役職: 社会福祉法人キングス・ガーデン東京 理事長
公益財団法人国際開発救援財団 理事
福音主義医療関係者協議会 顧問
1999年イギリス マンチェスター大学大学院IDPMにて「社会開発」と「NGOマネージメント」を学ぶ。
2020年 立教大学大学院キリスト教学研究科修了(神学修士)
共著:「連続講義 国際協力NGO」(日本評論社)、「国際NGO が世界を変える」(東信堂)
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